マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

高級マンションの修繕積立金は高くならざるを得ない

高級マンションの修繕積立金は高くならざるを得ない

又も修繕積立金の話です。

弊社でお付き合いをしているマンションの中で高級と感じるマンションがあります。

専有面積が広く、暖房と給湯の設備はマンション内の共用大型ボイラーから熱が供給されるマンションです。

設備的には一般的なマンションというより、ホテルに近いマンションです。

このようなマンションの場合、築20年を超える当たりから、熱源となるボイラーや熱交換器場合によっては配管に不具合が生じ始めます。

しかしながら、組合員の意識の中に「自分たちの設備であり、自分たちのお金でボイラー・配管の交換が必要」という意識が低い方も多く、ボイラーだけでは無く配管を含めたシステム全体の交換費用が長期修繕計画に計上されていないといった事例もあります。

修繕積立金を国土交通省の修繕積立金ガイドラインの金額に加え、それらの設備交換工事費が上乗せされて決められているのであればよいのですが、そのようになっていない、修繕積立金ガイドラインの金額を下回っているケースも見られます。

建物の外壁、屋上防水といった部分も大切ですが、給水、給湯、暖房といった生活を維持する上で欠かせないライフラインの維持はより重要です。

ある日突然、給湯、暖房がストップする事態になり兼ねません。

もしも、お住まいのマンションが暖房と給湯の設備はマンション内の共用大型ボイラーから熱が供給されるマンションでしたら、修繕積立金の額を一度確認されてはいかがでしょうか

修繕積立金が大きく上がらざるを得ないもう一つの重要な理由

修繕積立金が大きく不足する理由のひとつは大規模修繕工事工事費が前回の長期修繕計画見直し時より大幅に上がったことです。

もう一つは、専有部内の設備工事問題です。

一般的に築25年を超えると築30年〜40年の間に実施される設備関係の大規模修繕工事が視野に入ってきます。

多くの組合はこのタイミングで長期修繕計画書の見直しを行います。

一般的に大規模修繕工事は共用部の建物と設備の修繕工事を行うものと決められています。

しかしながら、例えば給水工事、つまり上水道ですが、一般的にメーターボックスのなかの量水器で共用部と専有部に分けられ、共用部は大規模修繕工事で直すようになっています。

そして、量水器から各蛇口までの専有部内は、区分所有者がそれぞれ自費で維持管理と修繕を行う事に成っています。

問題は専有部の修繕工事を各区分所有者が自力で出来るのか?となります。

半数の組合では、管理規約を変更して共有部の給水設備修繕工事と共に専有部の修繕工事も行うこととなります。

そうなると、専有部の設備工事も修繕積立金からの支出となり、修繕積立金の値上げ幅も大きくなります。

給水管と共に給湯管も工事を行います。

まだ、多くのマンションの専有部内の給水配管は塩ビライニング鋼管や銅管といった金属系の配管が多くこの場合耐用年数は築30年前後です。

築20年以内の多くのマンションでは、専有部の給水、給湯管は樹脂系の配管を使用しているので、耐用年数も長く40年と言われています。

2回目の大規模修繕を終えた築25年前後のマンションで専有部内の給水配管は塩ビライニング鋼管や銅管といった金属系の配管を使っているマンションの長期修繕計画書の見直しを行うと、専有部の給水、給湯管も共用部の給水管と一緒に大規模修繕で直したいという声が多く、その分修繕積立金が上がることになります。





なぜ、修繕周期18年提案が注目されるのか?

最近長期修繕計画の見直しの業務が増えています。

大規模修繕工事後のものもあれば、単発での依頼もあります。

そこで判明するのが、修繕積立金の大幅な不足です。

この理由は何回かこの場でお話ししたようにここ数年大規模修繕工事費の高止まりの為です。

多くの組合では、5年ごとに行うことが推奨されている長期修繕計画の見直しがされていません。

そのため、今お手元にある長期修繕計画書の元になる工事費は前回の大規模修繕若しくは10年以上前の工事単価が元になっています。

ちょうどこの頃はリーマンショックがあり、工事単価がどんどん下がっていた頃です。

現在の工事単価に比べると3割程度安くなっています。

現在の工事単価で算出すると3割以上工事費が上がってしまいます。

この時の長期修繕計画書の多くは大規模修繕工事の周期を12年で計画しています。

修繕周期の18年提案で述べられているようにこの10年に建築材料の進歩があり、修繕周期を12年より延ばすことが可能となっています。

これを応用して、修繕周期を長く設定出来れば、ここ数年の工事費の値上がりを緩和です出来ます。

私たちも、次回の大規模修繕工事を15年とすることを目標として業務を行っています。

12年から15年に伸ばすことで工事費の2割上昇分を緩和できます。(1/12と1/15の比は10:8です)

このような理由で大規模修繕工事の修繕周期を延ばすことで、修繕積立金の急上昇を緩和することができます。

報道を見た組合の理事の皆様は修繕周期を12年から18年に伸ばすことがすでに可能だと感じているようです。

中には、工事費の5割上昇分を緩和でき、修繕積立金の値上げを回避できると考えている方も少なくないようです。(1/12と1/18の比は15:10です)

「大規模修繕18年周期」の記事の破壊力は抜群

「大規模修繕18年周期」の記事の破壊力は抜群

今週末3件の管理組合と打ちあわせしましたが、そのうち2件から「うちのマンションの大規模修繕の周期も18年にならないのか?」という趣旨の質問が出ました。

早速、危惧していた展開となりました。

この「大規模修繕18年周期」提案の詳細が良くわからないので、質問頂いた方に対して、すんなりと納得して頂ける回答が非常に難しい状況です。

昔の村上春樹の小説風に言えば「やれやれ」と心のなかで呟く事に成ります。

元の記事は朝日新聞です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9a2062b18af9c29f7525fd277a8c890e7f15d157

これだけの情報ではよくわからないので、更に元の情報にあたると管理会社のプレスリリースです。

https://www.tokyu-com.co.jp/cms_wp/wp-content/uploads/2021/02/20210225CHOICE%EF%BC%88%E5%95%8F%E5%90%88%E5%85%88%E7%84%A1%E3%81%97%EF%BC%89.pdf

朝日新聞の記事では、大規模修繕周期を最長18年とすると紹介されていますが、このプレスリリースのイメージ図では16年周期で想定されています。

更に、「首都圏の総合管理マンションを中心に提案される予定」
「※ご提案は建物の保全状況等の条件を満たす必要がございます。」
と書かれています。

どんなマンションでもこの提案が受けられるのではなく、管理会社、地域や建物の保守条件を満たすといったいくつかのハードルがあるようです。

皆さんが興味がある札幌のマンションでもこの提案ができるのかどうかは、首都圏に比べると各段に厳しい気象条件がネックになるはないかと考えております。

プレスリリース

20210307_152134_0001

20210307_152134_0002

マンション大規模修繕18年周期

先日お話ししたマンションの修繕周期が18年になるお話ですが

いろいろ調べるとどんなマンションでも修繕周期を18年にできるわけではない様です。

詳しくは分からないのですが、いくつかの条件を満たすことが出来る特定のマンションの様です。

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