マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

CM方式ってどうですか?

管理組合さんから大規模修繕で管理会社さんからCM方式を提案されたという相談が何件か続きました。

我が国では、一般的に工事を一括して元請け工事会社1社に発注しそこが協力会社に発注して元請け会社が管理(マネージメント)する形をとっています。

CM方式が主流の米国では、元請け施工会社という形態がないため、設計事務所等が各工事会社に発注しその管理を行っています。

我が国でも住宅等の建設において、コスト削減のために分離発注という形でCM方式は採用されています。

住宅の場合、工種が少なく、行う工事も明確なので、工事に関わる会社の数も少なく、設計事務所が現場を仕切り管理費を頂いても、一括して元請け施工会社に取られる経費に比べるとかなりの金額が削減できるそうです。

ところが、管理会社の提案したCM方式というのは、管理会社が大規模修繕工事を受注して、そこから経費を取って、下請けの会社に工事を依頼する形を取っています。

その経費は10〜15%と極めて高額であり、仕事内容は設計監理方式に似ていますが、それだけの経費に見合う仕事をしているかというと大きな疑問が出ます。

管理会社が元請けなので、工事に問題があった場合、管理会社さんが責任を取るとの話です。

ご相談頂いた組合では、すでに工事の施工会社から見積もりを徴収する段階まで業務が進んでいました。

見積を取る予定の施工会社のメンバーを見ると、どこも大手の大規模修繕工事会社で、いずれも責任施工方式で調査診断からすべての工事ができる会社ばかりでした。

当然、工事費も安くはなく、この方式で工事費を安く抑えることは難しいと思われました。

又、他の管理組合では、以前CM方式で工事を行っており、工事保証書を見せて頂いたところ、管理会社から大手ゼネコンが工事を請けて、さらに大手の大規模修繕工事会社が下請けをしています。

この下請けとなっている大手の施工会社も私たちが大規模修繕の設計監理業務を組合から委託を受けて、施工会社の公募を行った時に応募して、受注もした実績のある大手の施工会社でした。

この大手の施工会社は自社で職人を抱えていないので、さらにその下の孫請けの協力会社が実際の工事を行っています。

相談を受けたこのマンションの場合、いったいどれだけの金額が経費として、CM会社、元請け、下請け会社に取られたのかを考えるとぞっとします。

建物を見ると前回の大規模修繕からの経過年数の割に建物の傷みは進行しており、本来、必要と思われる工事は行われていませんでした。

大規模修繕工事においても住宅と同じように設計事務所、又はコンサルが工事費削減のためにCM方式を打ち出すことがあります。この場合は多少工事費は下がるようです。

問題は、本来工事費削減の目的で始まったCM方式での施工が、いつの間にか管理会社で名前だけが一人歩きして使われ、経費の割合だけが上がり、決して割安とは言えない工事方式となっていることです。

管理組合の皆様も良く、CM方式を提案された場合、その話を聞き、資料をもらい、大規模修繕を手掛ける設計事務所からセカンドオピニオンを受けられることをお勧めします。


秋着工事の悲劇を避けるために

昨日、寒冷地の秋の大規模修繕工事の問題点をお話ししましたが、秋着工の工事でも、工事が終わらないとならないような建物の目安をお話しします。

以前は建築工事が少なく、職人さんの確保が今よりも容易だったので、5年前以上とは事情が大きく異なります。

仝与堯。毅宛楊に

建物形状 単純な形状 バルコニーは各戸に一箇所程度

3数 11階程度できれば中低層

っ綛時期 遅くとも7月末 来れば7月上旬から着工し仮設足場を掛け7月〜10月末で工事を終えられるような工程を建てられる。
11月は仮設足場の解体に充てる。

5年前とは、建築工事を取り巻く環境が大きく変わっています。

工事単価も上昇していますし、一番の問題は職人さんの確保がとても難しいということです。

5年前は発注者の立場が非常に強く、組合の言うことが聞けないなら仕事はやらなくても良いと言えたのですが、今は施工会社の立場が強く、気に入らない工事はやらないとなるもしれません。

札幌は紅葉が進んでいますが...現場は

10月に入り、関東では、真夏日というニュースが流れてきますが、札幌はすっかり秋が深まりつつあります。

郊外は勿論、市内の藻南公園や旭山記念公園も紅葉が進んでいます。

ここで心配になるのが、大規模修繕工事の進捗状況です。

国土交通省の工事の標準仕様書では塗装やウレタン防水は、気温が5度を下回ると施工してはいけないとなっています。

ということは、11月の中旬になると気温が5度を下回る日があり、工事ができなくなります。

この時期、大規模修繕工事の現場では紅葉どころではないのです。

現場監督さんはいかに職人さんを確保するか必死です。

この様に秋着工物件は、迫りつつある冬との競争となるため、大きな物件や高層の物件、バルコニーが建物の両面にある物件には、向いていません。

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瑕疵保険への誤解

マンション大規模修繕工事に「瑕疵保険」を付けるように望む管理組合が増えてきています。

瑕疵保険とは、工事にミスがあった場合にその補修費用を賄う保険です。

瑕疵が判明した時点で、工事を行った施工会社が存続している場合は、その施工会社が補修を行います。

その場合も、瑕疵保険から補修費用の8割が施工会社に充填されます。

これまでは、工事でのミスを直す工事費の負担が重荷になり、施工会社が対応しないこともあるようです。

しかしながら、補修工事を行う工事費が保険で充当されるため、施工会社が補修工事を行いやすくなります。

ところが、「瑕疵保険は施工会社が倒産しないと出ないので組合にとっても優良施工会社にとっても無駄」という誤解が、施工会社に広まっているようです。

読者のなかには、こんな保険を作ったら「ちゃんとした工事をやらずに問題が発生したら保険料で工事をしようとする詐欺が頻発しないのか?」と心配される方もいるでしょう。

保険会社は、検査員に現場をチェックさせているので、そのような詐欺は無いようです。

N074

ちょっとお休みしていました。

今月1日に父が逝きました。

いろいろと考えることもありしばらくブログをお休みしていました。

多くの人の御蔭で無事に父を送ることができました。

皆様、ありがとうございます。

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