マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

竣工アンケートに対して

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竣工アンケートの前に施工会社、設計事務所が検査を行っていますので、指摘事項は多くはありません。

指摘事項に対しては、できるだけ対処するように施工会社に伝えます。
しかし、新築時の不具合は直せないものもありますので、その場合は説明を行うようにしています。

アンケート結果の集計を添付します。

説明がない限り、お客様は今回工事の不具合だと思っています。

バルコニーによく出る方もいれば、めったに出ない方もいます。

我々が見て、ほぼ同じ仕上がり状態でも、満足される方もいれば、満足できない方もいます。

極論を言えば、お客様一人一人が、違う基準でバルコニーを見て評価をします。

設計事務所竣工検査のポイント

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写真のようにウレタン防水の表面にゴミが巻き込まれていたり

塗料、防水のはみ出しがあったり、シーリングの成型が不充分だったり、チェックポイントはたくさんあります。

中には、施工会社の自主検査の見落とし箇所もたまにあります。

しかし、建物の保全を考えた場合、表面的な仕上げ状態の検査ではなく、下地補修の検査が重要になります。

それと、劣化やよごれが発生しずらい納まり形状となっているかをチェックしてゆきます。

何度か下地段階から現場を見て打ち合わせをしているので、設計事務所の竣工検査で納まりが問題になることは滅多にありません。

しかし、勘違いや職人さんへの指示の行き違いがないわけではないので、再度確認を行います。




アンケートをなぜ取るか?

居住者の竣工時のアンケートを嫌がる施工会社も中にはいます。

理由は
アンケートがめんどうくさいから
何をかかれるか心配だから
仕上がりに自信がないから
足場解体業者と約束の期日が迫っているから

設計監理を行うものとしては、そのような心配をして居住者アンケートを行わないこと自体がとても愚かでリスキーなことだと思います。

アンケートを行わないで、足場を解体したときにどのようなリスクがあるのか?

最大のリスクは仕上がりに納得できない居住者からクレームが付きます。

クレームがついた以上直さないわけにはいきません。

仮設足場がすでにないので、専有部を通らないとバルコニーにいけませんし、手直しの時間を調整しなくてはなりません。しかも、お客様は不機嫌です。

いくつかの工程が必要なときは、何度もお邪魔することになります。

時間調整がひと手間です。

アンケートを取らない現場監督は非常に手間のかかる仕事を自分で増やしています。

仮設足場の解体前に居住者アンケートをとっておけば、お客様との時間調整なしで足場から手直しができます。

居住者の方の検査

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居住者検査はアンケート形式で行うことが多く、居住者に事前に配布したアンケートにチェックを入れていただきます。

アンケートの見本を添付します。

事前に施工会社の社内検査、設計事務所検査、管理組合検査を経ていますので、大きな手直しは発生することはめったにありません。

ただし、新築時からの不具合や前回の大規模修繕に関する不具合で、今回の修繕で直せるものと直せないものがあります。

一番多いのがバルコニーの排水側溝の勾配です。

排水側溝は、バルコニーの床と同じく新築時に勾配の不具合があると後からは直し難い部分です。

管理組合検査

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設計事務所検査に引き続き管理組合つまり、修繕委員会の検査がありました。

移動足場に乗って最上階から順番にバルコニーを検査して行きます。

今回はあまり指摘事項もなく、質問だけでスムーズに検査がすすんでいきます。

バルコニー壁面のひび割れの補修跡も目立たず、シーリングのはみ出しも少ない状況です。

移動足場と屋上防水のタイミングのおかげでバルコニーウレタン防水の仕上がりは驚くほどきれいです。

工程管理のタイミングを間違えると床のウレタン防水がゴミだらけであちらこちらで手直しが必要となります。

しかし、この後に居住者の方の検査が待っています。
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