マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

不良コンサル対策

国土交通省がマンション大規模修繕工事に関わる不良コンサルを無くすために対策を練っているとのことですが、今現在大規模修繕工事の準備を行っている管理組合の方はどうすれば良いのかということになります。

第一に不良コンサルの噂は、首都圏が中心でありこのように極端な低価格で見積を出し受注を狙う設計コンサルは地方(といっても札幌圏)では聞きません。

対策としては、コンサル何社からか見積を取得し「相場」を知り、その相場を大きく下回る会社をマークすることです。

設計コンサルを価格の高低の競争だけで決めないということが、根本的な対応策になります。

不良コンサルと噂される会社は、社内の問題のためか技術者、営業共に入れ替わりが激しいので、社歴が長い社員がほとんどいないようです。

そのため常に新規の技術者を募集しています。

これまでの業務実績はたくさんありますが、会社としての業務実績だけではなく、担当予定技術者の経歴、実績も確認されてはいかがでしょうか?

技術者が実績を偽る場合があるかと思いますが、その場合は業務を上手く進められないと思います。

しかしながら、不良コンサルを選んでしまう根本原因を考えその対応策を考えないと不良コンサル対策は上手く取れないと思います。

祖母の旅立ち

10月末に祖母が行年108歳(満107歳)で安らかに旅立ちました。

多くの方のお力添えで静かに見送ることができました。

この場をお借りして御礼申し上げます。

花の大好きな祖母でした。

毎年、春になるとあちらこちらへ母と3人で出かけました。

107歳ですから、どう考えても大往生で、家族は喜ばなくてはならないのですが

来年の春からちょっと寂しくなります。

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クローズアップ現代 マンション修繕 2

番組の中で設計事務所と施工会社の「不適切な関係」に言及されていましたが、このような事が発生する遠因として、管理費の値下げ問題が根底にあるともいわれています。

その経緯はこのような事です。

バブル崩壊後、景気の低迷から管理費の適正化(値下げ)が言われ出し。管理費の見直し、管理会社のリプレイス(変更)が頻繁となり、その結果管理会社は本業の管理業務だけでは、利益が上げられなくなりました。

そのため、管理会社は利益を大規模修繕に介入することで出そうとしました。

その方法は、管理会社が大規模修繕を受注して、自社の経費を取って、大規模修繕専門の施工会社を下請けにして利益を確保する方法です。

その結果、管理組合は、「管理会社に頼むと割高な工事を押し付けられる」となって、工事を設計事務所に仕切らせ、工事に調査診断設計費を加えた金額で工事ができる設計監理方式が大規模修繕工事に導入され始めました。

国土交通省も設計監理方式を推薦したことも追い風となり、設計監理方式が多くの組合で採用され始めました。

バブル崩壊以降、それまで建設会社は新築中心で、これまで業務としていなかったマンション大規模修繕工事にも新規に進出するようになりました。

そのため、これまでのマンション大規模修繕工事を専門としていた建設会社と新規参入の建設会社の間でマンション大規模修繕工事の受注競争が激しくなりました。

マンション大規模修繕工事を受注するためには、施工会社の選定について管理組合から頼りにされ、大きな影響力を持っている設計事務所を篭絡することが、受注の早道と考える施工会社があったと推察されます。

また、工事を受注するためには、設計事務所が受注しなくてはならないということになり、確実に設計事務所が受注するためには、とにかく安い金額fで見積を出せば良いとなったのだと思います。

クローズアップ現代 マンション修繕1

昨日「マンション大規模修繕に関わる不良コンサル」について番組で取り上げられていました。

https://www.youtube.com/watch?v=QlGcHnkm8ag

相場よりもはるかに安い調査診断設計費を提示して、仕事を受注し不足分は施工会社からのバックマージンで補填する設計事務所のことは、以前から東京の設計事務所や管理会社の間では有名でした。

この会社は自分たちの意中の施工会社に工事が行かないと一方的に契約解除をしてしまいます。

当然、管理組合は大混乱となりますが、そのようなことは気にしないようです。

なぜ、このようなことが起きたのかと考えますと

マンション大規模修繕業務自体が比較的新しい業務であるため、業務をちゃんとできる設計者、設計事務所が新築に比べると極端に少ないためです。

これは、設計の仕事はゼロからすべてを作る新築に限ると考える設計者が多く、特にデザイン志向の強い設計者は見向きもしない業務です。

又、業務内容が不明確であり、手を抜くことも簡単ですが、頑張れば業務量が煩雑となる割に、竣工時の評価は分からないという業務です。竣工後10年経つと差が大きく付きます。

管理組合の都合で夜間、土日の打合せも多くはっきり言ってブラックな業務となりかねません。

このような業務ですから若い人はなかなか来ませんし、新築の設計と現場監理のことが分からない技術者では、建物を建てる本質的な部分がわからないので、劣化の原因や問題が分からないので、この仕事の面白さもわかりません。

新規参入の難しい業種であることが、不良コンサルが暗躍する下地となっています。

このブログでも取り上げています。

低額受注の裏にあるもの

http://daikiboshuzen.net/archives/51980242.html

CM方式ってどうですか?

管理組合さんから大規模修繕で管理会社さんからCM方式を提案されたという相談が何件か続きました。

我が国では、一般的に工事を一括して元請け工事会社1社に発注しそこが協力会社に発注して元請け会社が管理(マネージメント)する形をとっています。

CM方式が主流の米国では、元請け施工会社という形態がないため、設計事務所等が各工事会社に発注しその管理を行っています。

我が国でも住宅等の建設において、コスト削減のために分離発注という形でCM方式は採用されています。

住宅の場合、工種が少なく、行う工事も明確なので、工事に関わる会社の数も少なく、設計事務所が現場を仕切り管理費を頂いても、一括して元請け施工会社に取られる経費に比べるとかなりの金額が削減できるそうです。

ところが、管理会社の提案したCM方式というのは、管理会社が大規模修繕工事を受注して、そこから経費を取って、下請けの会社に工事を依頼する形を取っています。

その経費は10〜15%と極めて高額であり、仕事内容は設計監理方式に似ていますが、それだけの経費に見合う仕事をしているかというと大きな疑問が出ます。

管理会社が元請けなので、工事に問題があった場合、管理会社さんが責任を取るとの話です。

ご相談頂いた組合では、すでに工事の施工会社から見積もりを徴収する段階まで業務が進んでいました。

見積を取る予定の施工会社のメンバーを見ると、どこも大手の大規模修繕工事会社で、いずれも責任施工方式で調査診断からすべての工事ができる会社ばかりでした。

当然、工事費も安くはなく、この方式で工事費を安く抑えることは難しいと思われました。

又、他の管理組合では、以前CM方式で工事を行っており、工事保証書を見せて頂いたところ、管理会社から大手ゼネコンが工事を請けて、さらに大手の大規模修繕工事会社が下請けをしています。

この下請けとなっている大手の施工会社も私たちが大規模修繕の設計監理業務を組合から委託を受けて、施工会社の公募を行った時に応募して、受注もした実績のある大手の施工会社でした。

この大手の施工会社は自社で職人を抱えていないので、さらにその下の孫請けの協力会社が実際の工事を行っています。

相談を受けたこのマンションの場合、いったいどれだけの金額が経費として、CM会社、元請け、下請け会社に取られたのかを考えるとぞっとします。

建物を見ると前回の大規模修繕からの経過年数の割に建物の傷みは進行しており、本来、必要と思われる工事は行われていませんでした。

大規模修繕工事においても住宅と同じように設計事務所、又はコンサルが工事費削減のためにCM方式を打ち出すことがあります。この場合は多少工事費は下がるようです。

問題は、本来工事費削減の目的で始まったCM方式での施工が、いつの間にか管理会社で名前だけが一人歩きして使われ、経費の割合だけが上がり、決して割安とは言えない工事方式となっていることです。

管理組合の皆様も良く、CM方式を提案された場合、その話を聞き、資料をもらい、大規模修繕を手掛ける設計事務所からセカンドオピニオンを受けられることをお勧めします。


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