マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2008年10月

そして総会議案書へ

ほとんどの管理組合では
施工業者の決定は定期総会もしくは
臨時総会で決定されます。

多額修繕積立金を使う工事ですから
組合員の関心も低くはないでしょう

いままでの施工業者選定の経緯を総会の
議案書にまとめてください。

慎重かつフェアに選定しました。
ということが分かる議案書が作れます。

書類審査、ヒヤリング選定、ヒヤリング
ネゴシエーションそれぞれの段階で
選ばれた理由だけではなく選ばれなかった
理由も明確にわかるようになります。

あなたのマンションには数多くの建築
工事関係者が住まわれております。

こんなご時勢ですから、自分や友人の会社
に仕事を紹介したいという気持ちは大切に
したいと思います。

公募を行うのはひとつの方法です。

しかし、マンション大規模修繕に十分な
経験と工事実績のない会社を選ぶという
ことは、大きなリスクです。

大規模修繕のメニューは屋上防水、外壁、
バルコニーだけ・・・
どの施工業者でも出来ると思っていないか?

未経験の施工業者に工事を依頼する
リスクがあることを理解している人は
少ないと思います。ほとんどの理事、
修繕委員にとっても初めての経験です。

2度目の大規模修繕でも前回の修繕
を覚えている人はほとんどいません。

総会で説明をおこなうのは管理組合
の役員です。

施工業者選定のプロセスを明確にし、
共有していることが大切です。

なぜ、複雑な業者選定を行うのか?

このブログを読んでいただいて
いる管理組合の方の中は
どうしてこんなにめんどうな
手順を踏むのか?

と思われている方もいるのでは
ありませんか?

大規模修繕工事は管理組合が
行う事業の中でも、費用の面から
すると最大のものです。

しかも原資は10年間毎月
支払った修繕積立金です。

どうしても慎重の上に慎重に
成らざるを得ません。

工事金額もさることながら

信頼できる会社なのか?

経営状況はどうか?

技術力はあるのか?

心配し始めるとキリがありません。

組合員の本音としては
安かろう、悪かろう工事はゴメンだ
信頼できる施工会社にできるだけ
低価格で工事をお願いしたい。

安全で安心できる工事にしてもらいたい

この願いをかなえるために、
書類審査を行い、見積書だけではなく
提案書を出してもらい、最終的には
ヒヤリングを行って施工業者を
決めて行きます。

ネゴシエーション

ヒヤリングにて選定された施工業者
との契約に至るまでの交渉ですが

確認すべきことは価格の値引き交渉
だけではありません。

臨時総会時に組合員から質問されても
答えられるように準備をします。

施工会社の経営状況については
経営審査事項のほかに
ヒヤリングの前に民間の信用機関
の利用も考えられます。
(費用が掛かります)

工事金額の支払い条件
会社の体制(現場監督と現場員)
工事保証の関係
工事保険の関係(第三者災害)
保証会社の関係(会社概要)

問題点のピックアップと交渉は
修繕委員長や理事長だけに
任せるのではなく修繕委員全員
ち、ありは区分所有者全員が
契約する当事者なのですから
人事と思わず、自分のマンション
を買ったときと同じ気持ちで確認
して下さい。

再度ヒヤリングと同じような会議
を設定して、全員で確認してゆく
ことが必要です。

そのため、ネゴシエーションとは
言わずに、再ヒヤリングとして
施工業者と交渉してください。

内定しなかった業者へのお断りの
知らせは、ネゴシエーション終了後
の方が良いでしょう。

ヒヤリングの後

ヒヤリング終了後、参加者の投票、
話し合いを行い交渉する施工会社を
決めます。

修繕委員会での決定はあくまでも
内定です。

内定した会社とネゴを行います。
ネゴとはネゴシエーション
=交渉のことです。

ネゴシエーションの内容は

見積価格の値引きは可能か?

ヒヤリングで聞けなかった疑問点
の確認

工程や仮設計画の確認

予め、文章で通知しておいてください。

注意が必要なのは価格の交渉ですが
交渉会社がヒヤリングに参加する
会社の中で最安値だった場合、
見積価格よりも大幅な値引きは期待
できません。

理事や修繕委員の中には、少なくとも5%
以上の値引きを期待される方がいるかも
知れませんが、すでに見積段階で競争して
いますので、難しいのが現実です。

かといって、見積をそのまま受け入れる
と総会で「修繕委員会は・・・」と
追求されるかもしれませんので
価格交渉をした方がよいでしょう。

ヒヤリングに参加した業者の中での
最安値にあわせることは交渉できそうです。

ただ、値引けというより、見積書の中で
他社より大幅に高い単価に関して確認
することは必要です。

ヒヤリングの実施

昨日ある管理組合のヒヤリングの
参加しました。

3つの会社からヒヤリングを受け
ましたが、会社によって対応に違い
があります。

全社、パワーポイントとプロジェクター
を使ってのプレゼンテーションとなり
ました。

仮設計画、工程、品質、安全管理に関
するそれぞれの考え方に違いがあります。

また受注への熱意にも大きな差が
出たようです。

単純に比較は出来ませんが、施工会社
の参加人数、メンバー構成によっても
管理組合が受けた印象は大きく違う
ようです。

ポイントは施工会社として現場監督が
どこまで居住者の一員になれるかです。

先日のブログにも書きましたが
例えば、休日工事を行う時にはなにを
しなくてはならないか?

工事を行う立場から考えたのでは
何時までたっても、良いアイデアは
出てきません。

休日、何ををされたくないか?

居住者になれば、答えは簡単に出て
きます。





杉浦日向子「百日紅」

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江戸時代の研究家としてテレビに出演
していましたが本業は漫画家でした。

30歳半ばで漫画家を隠居し江戸時代の
研究に没頭しました。

ちょっと調べたところ何時の間にか
彼女の漫画単行本はそろえていました。

杉浦日向子にしか描くことが出来ない
世界があり、そこに強く惹かれました。

江戸時代というのは、私たちが思い描く
封建社会とはずいぶん違ったらしいのです。

その中でのお勧めは百日紅(さるすべり)
葛飾北斎の話です。

北斎の娘が主人公で天才画家という
設定です。

江戸時代のぽっかりとしたドライな
日々の暮らしが描かれていて、
彼女の代表作だと思います。

東のエデンという作品にも
明治時代になって失われてゆく
江戸時代が描かれています。

エデン=理想郷=江戸時代

彼女の作品を読むと日本人にとって
の理想郷は江戸時代であったのかなぁ
という気がします。

2005年46歳の若さで亡くなってしまい
もう、彼女の漫画は読めなくなりました。

ファンとしては、いつかふらりと
新作が出るのでは?という淡い期待
が合ったので、ショックでした。

パワーポイントとプロジェクター

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現在施工会社のプレゼンテーション
はプロジェクター、パワーポイントを
使用するのが一般的になっています。

5年前は本州から進出してきた会社
しか使っていませんでした。

初めて見たときは、衝撃的でした。

それを見てプレゼンテーションの
大切さに気が付き早速導入をしました。

ノートパソコン、プロジェクター、
スクリーンといった機材の大幅な普及
もあり、プロジェクターを使わない
会社はめずらしくなっています。

5年前は機材一式そろえるのに60万円
程度掛かったものが今は、性能が
飛躍的に向上して値段も20万円を
切って一式をそろえることが出来ます。

一度、パワーポイントの原型を作って
しまうと、2度目からは作成が楽に
なります。

しかし、問題はパワーポイントと
プロジェクターに頼りすぎた弊害が
少なからず出ています。

なんとなくパワーポイントにそって
説明してしまう。

お客様ではなく、スクリーンに説明
している。

伝えなくてはならないことすら伝えて
いない。

こんな欠陥プレゼンテーションが
堂々と横行しています。

プレゼンテーションを深く学べば学ぶほど
プレゼンテーションの極意と真の目的は
パワーポイントとプロジェクターとは
対極にあるのではないかと思います。

これから、施工会社のヒヤリングを開催し
プレゼンテーションを受ける立場にいる
方は、プロジェクターの見た目の美しさ
以外のものを良く見てください。

管理組合の代表としてどの施工会社と
これからずっと付き合っていきたいのか?

どの現場監督ならトラブル無く、工事を
完成できるのか?

心の目で見極めてください。

ヒヤリングで何をみるのか?

最大のポイントは現場監督予定者の
能力と人柄です。

これから4ヶ月間毎日付き合う相手
ですから、よく、観察してください。

ただの良い人ではいけません。

的確な説明能力、判断力、忍耐力が
ないと、トラブルが解決できません。

大規模修繕工事は
居住者が住みながらの工事です。

大小に関わらず、トラブルは
必ず、起きるものと考えてください。

そのときトラブルが些細なもので
済むか、組合全体を巻き込む大事に
なるかは、現場監督の対応ひとつ
です。

実際にある現場では、現場監督の
たった一言が組合全体を巻き込む
大騒動に発展しました。

雨が続き作業休日である日曜日に
作業をしなくてはならなくなった
時に、組合と打ち合わせをして
「休日作業をします」という掲示
を行いました。

しかし、休日の朝から作業員が
足場を歩く音で目が覚めた居住者
から「なぜ、今日作業するの?」
と現場監督に電話しました。

この問い合わせに現場監督は
「ちゃんと、掲示しています。
あなたは、見ていないのですか」
と答えたそうです。

工事の掲示を見てください。
というのは工事を行う側の勝手な
お願いであって居住者の義務では
ありません。

朝からそのような返答をされた
居住者は怒りで一気に目が覚めて
そのまま理事長宅に・・・

たった一言が引き起こしたトラブル
です。もう少し現場監督がお客様
の気持ちに配慮できれば防ぐことが
出来ました。

そのために施工業者選定の際は
現場監督予定者と面談してください。

会社が立派でも、現場監督が・・・
という例も、逆の例もあります。


ヒヤリングの最終評価

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各参加者が評価を書き込んだ
評価シートを集計します。

評価は10項目をそれぞれ5点満点
で評価していますが、評価点を
合計して参加会社の順番を付ける
ことが目的です。

各自が作成した評価シートの結果
を他の人が再度検算してください。

ヒヤリング参加業者が2社の場合は
結論が早いのですが、3社の場合は
少々メンドウです。

写真のようにホワイトボードに結果
を書き込みます。

1位を1点、2位を2点、3位を3点と
してこの点数を投票人数に掛けて、
参加人数で割り平均点を算出し
平均順位点として評価するか

1位5点、2位3点、3位1点として
合計点を出して、点数の高い順位
を決める

他にも方法があると思いますが、
このようにして3社の順位を出して
ください。

経験上たいていの場合は1位の会社が
圧倒的な支持を受けますので、
悩まないことが多いです。

参加者全員が同じ会社を支持した
例も少なくありません。

この結果を元に、ヒヤリングの
直後に検討会を行ってください。

結果はホワイトボードに張り出すか
プロジェクターで投影すると
分かりやすいですね。

各社の評価

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ヒヤリング時に各委員にお配りする
評価シートは各項目ごと5段階になって
います。

複数の会社のプレゼンテーションを
聞いて正確に評価することは私たち
素人では難しいといったことを良く
聞きました。

つまり今の話が5段階評価(5点満点)
の何点に相当するか分からないという
ことです。

確かにそう、言われると我々も正確な
評価は難しいです。

5点満点のうち3点の基準、4点の基準、
満点の基準がなくてはなりません。

しかし、そう考えずに最初の会社の
提案内容を中間の3点として基準とし

つぎの会社はそれより優れているか、
劣っているかは評価できます。

優れていれば、4点劣っていれば2点です。

3社目がさらに優れていれば、5点 
最低なら1点です。

このように評価することをお話すれば、
参加者は皆さん納得してくれます。

一言で言えば、絶対評価ではなくて、
相対評価で考えれば、簡単になります。

2社、若しくは3社の中から1社を選ぶの
ですから1位、2位、3位の順番が分かる
この方法でよろしいと思います。

総会資料のなかには参加者○人中
□人が1位、△人が2位、×人が3位と
評価しました。と記載できます。
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