マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2009年12月

安全に作業を行うために

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建物の1階と2階の中間の高さに設けられたカバードウオークと呼ばれる回廊の屋根をかわすために、足場ブラケットを柱に取り付けようとすると、不安定な屋根の上で作業をしなくてはなりません。

しかし、屋根に上って一連の作業を行うことは安全面からもできません。

高所作業車もお勧めできません。

屋根の上に仮設の作業ステージを作って、ブラケットを取り付けていくことにしました。

写真は作業ステージの上から撮ったものです。

これなら、安全に作業を進めることが出来ます。

この物件は本年の3月中旬から着工しましたが、業者が決定したのは昨年の11月末です。

難工事が予想されましたので、準備期間を長く取って、安全に作業を進めるスケジュールとしました。

大規模修繕工事に焦りや、楽観的な工程は禁物です。

ノートパソコン1号が・・・・

古いノートパソコンがまたも壊れました。

昨年一昨年と故障して修理に出しました。
そのときは、保障期間中でしたので、無料でしたから修理に出せませたが、有料ならば考えてしまいます。

ハードディスクなら3万円コースですから・・・考えてしまいますね。

そうなると、新たにノートパソコンを買うことになります。

モバイル用のものはありますので、多少大きくなっても構わないことになりますから、なんとか10万円未満で購入することができそうです。

しかし、師走の忙しい時期パソコン選びで迷うのも面倒くさい話です。



アンカー設置後

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写真はアンカー設置後のものです。

柱の鉄筋を避けてドリルで穴を空けてアンカーを固定します。

鉄筋の位置は構造図を見ながら探査機で実測します。

柱の壁面に鉄筋の位置がチョークで描かれています。

万が一柱の鉄筋を傷つけてしまうと、建物の構造耐力にも影響が出るため、慎重に鉄筋の位置を探します。

穴あけを行った部分にブラケットをとりつけます。



ケミカルアンカー

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ブラケットを止めるアンカーはケミカルアンカーというものを使います。

ケミカルというのは薬品です。

エポキシ系の接着剤です。

写真は銀色のアンカー本体と茶色の接着剤の入ったガラスの筒です。

あらかじめドリルで穿った穴に接着剤の筒を入れてアンカー本体を差込みます。

接着剤の筒の中には2つの薬品がカプセルに分かれて入っており攪拌するとカプセルが割れ化学反応を起こして硬化が始まります。

ブラケット足場の接続部

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昨日お話しをした、ブラケット足場には大きな荷重が掛かります。

ブラケット部分は3階から15階までの仮設足場の重さを受けることになります。

この重さは最終的に柱に打ち込まれたアンカーによって支えられます。

アンカーとは英語で杭のことを指しますが、この場合は柱に埋め込まれた鉄の棒のことです。この鉄の棒が柱に強固に埋め込まれていないと、仮設足場の重さを支えられません。

いくら構造計算上問題が無くとも、この部分が実際に設計以上の力に耐えることができないと仮設足場の重さを支えきれずに大事故の直接の原因となります。

そこで、アンカーが適正に施工されていることを施工会社だけではなく、設計事務所も確認します。

写真はアンカーに設計以上の力を加えて、異常が無いかどうかを確認している試験の様子です。

ブラケット足場

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昨日説明したブラケット(片持ち梁)足場です。

この上に枠組足場を組んで行きます。

小型のものはよく使いますが、これだけ大型のものはあまり使いません。

この現場は、両面バルコニーと言い建物の長手方向の両面にバルコニーが設置されています。

そのため、寝室に設けられたバルコニーの更に外側に仮設足場を設けます。

テコの原理が働きますから、外壁から持ち出す距離が大きいほど、このブラケットに大きな力が掛かります。

構造計算によって安全性を確かめます。

ブラケットの位置だけではなく、アンカーの径と本数と埋め込み深さまで、構造計算によって綿密に決定されます。

決定された計算書をチェックするのは、設計事務所の仕事です。

担当者が構造計算の原理がわからないと計算書をチェックをすることができません。

最低限1級建築士の資格が無ければ、このようなチェックが出来ないのです。

協力会社に頼むことも考えられますが、チェックに時間が掛かるため担当者が自分でチェックできることを管理組合と施工会社から求められます。

アンカーは物理的にコンクリートに打ち込むのではなく、柱もしくは、梁といった構造体に穴を開け、そこにケミカルアンカーという接着材を用いたアンカーを使います。

建物が大掛かりなるほど、複雑になるほど、施工会社だけではなく、設計事務所にも高い技術力が求められるようになります。


カバードウォークの上に足場を設ける

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昨日のマンションの大規模修繕では、外壁に仮設足場を設置するにあたり、中庭を囲む回廊の上に設けられた屋根(カバードウォーク)をどうするのかが問題になりました。

カバードウォークの屋根を解体するのか?

カバードウォークの屋根の上に片持ち支持仮設部材(ブラケット)を使い仮設足場を組んでゆくのか?

工事費に大きく係わる問題ですので、調査設計段階から仮設業者に照会を行いました。

実際は片持ち支持仮設部材(ブラケット)を使いました。

写真がブラケットとそれを組む為の作業床です。

昨日ある修繕委員会の解散式がありました。

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3年前からお付き合いをしている管理組合の修繕委員会の解散式がありました。

札幌市内3棟350戸のマンションの大規模修繕で大変御世話になりました。

このマンションでは、築年毎に工事を行っていた今までの団地型のマンションと異なり、築年の異なる建物を一気に3月着工、11月竣工で大規模修繕を行うプロジェクトとなりました。

当初弊社からは築年に従う、工事をお勧めしたのですが、工事の品質を下げずに工事費の削減を行うためには、工事の管理費と諸経費を削ることが望ましく、1年で工事を行うことが最適という結論に達しました。

その他にも建物の周囲に屋根付き駐車場があり、建物に囲まれた中にはには工事車両が進入できず、中庭を囲む形でカバードウオークという屋根付きの回廊があるために難工事が予想されました。

そのため、仮設足場も通常の枠組足場のほかに移動式足場、ブラケット足場を組み合わせました。

敷地内に居住者用の仮設駐車場を30台分確保し、居住者の利便性を確保しました。

当初心配されていた夏期の工事中の網戸の取り外しも施工会社が迅速に対応したお陰で、工事に支障なく、クレー実も無く無事故で無事に工事を終えることが出来たことが何よりです。




のだめカンタービレ 23巻

ついに最終巻が出ました。

実は、出張中にも関わらず、先月末に買ってしまいました。

読者と言うものは身勝手で気に入ったものはずっと同じ高いテンションのまま読み続けたいと願うものです。

正直に書いてしまうと、物語としては、ヨーロッパに渡るまでが抜群に面白くワクワクします。

渡ってからの物語の前半のオーケストラの常任指揮者になるまでも面白いのですが、それから先はつまらないわけではないけど、意外性がなくなり物語の方向性が定まってきた分・・・

全く、読者とは身勝手なものです。

前半は「才能ある千秋が飛行機に乗れないので、留学できない」という矛盾があったから、一層面白かった気がします。







東京出張から戻りました。

出張の予定が延期となり、やっと札幌に戻ってきました。

やっぱり、こちらは寒いですね。

東京は18度を越える陽気でした。

マンション大規模修繕工事のポイントと内容は東京でも札幌でも同じです。

第一に居住者の安全と住環境を守ること

第二に管理組合の合意が大切なこと

第三にコンクリートを守ること





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