マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2010年05月

久しぶりの調査で

月曜日から4日間連続で調査を行いました。

朝9時から夕方5時まで一日中調査を行っていたため、すっかり疲れてしまい家に帰るなり、寝てしまい昨日はブログの更新が出来ませんでした。

すみません。

調査した建物は、築30年のマンションで過去に2回大規模修繕をおこなっています。

前回の改修でも、かなり手を入れていますが、今回の改修でもさらに使いやすい建物にするような改修が必要です。

築30年の建物は「現在の建物に必須となっている考え方」がほとんど考慮されていないので、大変やりがいがあります。

たとえばバリアフリーがその代表例です。

現在であれば建物内に段差はご法度ですが、建物内にはいくつか段差があります。

このほかにも、給水設備、排水設備、換気設備、暖房設備それと耐震設備・・・

こう考えると30年間というのは、長い年月ですね。



タイルの違い

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写真は、昨日ご紹介したタイルが浮いた部分の拡大写真です。

写真が見えにくい方は写真をクリックして拡大してください。

タイルを良く見ると左上と右下に違いがあるのがわかりますか?

左上にはタイルの生地に模様があり、右下は模様がありません。

遠くから見るとこのタイルの生地の模様のあり、なしがタイルの違いとして目立ちます。

つまり、張替えを行うタイルには色の他にも模様をあわせることが求められます。

特注タイルの色をあわせるだけでも難しいのに、生地の模様まであわせなくてはならない・・・・

工事の準備期間を充分に取る必要がご理解いただけると思います。

写真の建物は、左上部の浮きが発生する前に右下部分の浮きは発生しており、既製のタイルで応急補修したようです。

こんなタイルは危険

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写真をご覧頂くとタイルが今にも壁から落ちそうな様子がわかると思います。

写真を良く見ると、横3枚縦5枚のタイルが浮いています。

幅30cm縦25cmの範囲で浮いていることになります。

タイルの浮きは1枚単位で浮いていても周囲のタイルが目地でつながっているので、落下の危険性は高くはありません。

しかし、写真のように何枚かのタイルが広い面積での浮いていると、落下する時にタイルが大きな塊となって一気に落下するため大変危険です。

人に当たれば、大怪我をしますし、車は大破します。

特に道路、通路に面している場合は管理組合が建物の管理責任が追求されかねません。

このようなタイルが見つかったら、出来るだけはやく撤去してください。

タイルの建物のイメージ

以前タイルの建物の現場見学会を行ったときのことです。

参加者から質問こんんあ質問が出ました。

「タイルの建物は、塗装の塗り替えをいらないし、修繕に費用が掛からないと聞いていました。なぜ、タイルの修繕をおこなうのですか?」

素朴な質問ですが、核心を突いたしつもんでもあります。

そこで、私はこのようにお答えいたしました。

タイル自体は耐久性の高い材料です。

しかし、タイルとコンクリートの接着状態が悪くなり、浮いてしまったり

コンクリートのひびわれの影響を受けてタイルが割れてしまったり

タイルのひびわれから雨が進入してタイルが浮いてしまいます。

タイルの浮きがタイルの落下につながります。

タイルが落下すると、その下にいる人が危険にさらされます。

そのため、大規模修繕のときに浮いたタイル、幅の広いひびわれがあるタイルを張り替えます。




いつの間にか

「つけ麺」がはやっていますね。

やっと、最近気が付きました。

会社の近くのラーメン屋さんでは、そのような動きがなかったのでわかりませんでしたが、繁華街のラーメン屋さんや東京に出張に行った時にメニューに「つけ麺」が載っています。

東京では、「つけ麺専門店」が」たくさんあります。

ずいぶん昔に「ザルラーメン」というのがあって、冷たい麺を冷たい付け汁につけて食べる形がはやったことがありましたが、「つけ麺」は冷たい麺を暖かいつけ汁に入れて食べます。

鴨セイロに近い感覚です。

ためしに食べてみましたが・・・・

暖かい付け汁がだんだんぬるくなってきます。

ラーメンの具がちょっと食べにくい・・・

私はどちらかと言えば、普通のラーメンのほうが好きです。

ただ、つけ麺を食べた後に付け汁に暖かいスープを入れて飲むのは、良いアイデアだと思います。

皆さんはいかがでしょうか?




タイルの色が合わない理由

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実は、特注タイルの色は「ためしに焼いてみないとわからない」のです。

非常にいい加減に思えるかもしれませんが

我々人間の目は、非常に精密に色の違いを見分けることが出来ます。

また、既存のタイルと貼り替えたタイルを見分ける要素は色だけではなくタイルのつやも大きな要素のひとつです。

ほんのちょっとした色の違いを見分けてしまいます。

見本焼きタイルと建物から取ったサンプルがほとんど合っていても、実際に外壁に貼って見ると違いがはっきりとわかったり・・・・


タイルの色を合わせるのは本当に苦労します。

ためし焼きのタイルは、ひとつのサンプルに対して、1回あたり少なくて4〜5種類、多いと10種類用意します。

そのうち、組合員の皆様にお見せできるのは、半分以下です。

写真のタイルは、色の違いがわかりますね。(弊社が設計監理をおこなった同じ団地内の他社の設計監理物件です)

写真をクリックすると写真が拡大して見やすくなります。

違いがはっきりとわかると思いますが、これでOKを出さざるを得なかったのだと思います。

タイルのためし焼きは一度で終わらず、2度、3度と繰り返して、色を合わせていきます。

そのためには、時間が必要になります。

今年4月に着工した物件の施工業者が内定したのが、昨年末から今年の1月早々です。

これくらいの余裕を見ないと、充分なためし焼きの時間がとれません。

ある日突然

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ほんの、5年ほど前まで、マンション大規模修繕と言えば、屋上防水、外壁塗装、バルコニー補修、屋内共用部、鉄部、外構・・・と修繕メニューは決まっていました。

しかし、ある日を境に突然、外壁のタイル物件が急激に増え始め、現在では外壁タイル物件8件に対して塗装物件が2の割合で外壁がタイル仕上げの物件が大幅に増えました。

平成4年頃から外壁がタイル仕上げのマンションが出始め、ほんの数年で主流となってしまったのです。

タイル物件は、見た目が豪華なのですが、大規模修繕の時にタイルの色あわせが大変です。

色あわせを失敗すると写真のようなことになります。

このマンションの組合員の皆様には、申し訳ありませんが、色あわせが失敗したとしか言いようがありません。

社内では、既製品のタイルを使ったのではないか?と言われるくらい補修部分が目立ちます。

タイルは工業製品ですが、同じ品番であっても、どうしても色の巾が出てしまいます。

そのため、マンション大規模修繕には、既製品ではなく特注タイルを使います。

これから、この原因と防止方法をお話しして行きます。


現場に入る前に概要をお話します。

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工事現場を見せてもらい説明を受けても、何が何だか良くわからないのでは?

こんな心配をされているのなら・・・心配はご無用です。

写真の様に事前に工事の概要をご説明いたします。

以前の現場見学会では、工事現場を見ることだけでしたが「説明内容が分からない」「工事の騒音で説明が聞き取り難い」という声が、参加者から出たために現場見学を行う前に工事の概要を説明しております。

事前に工事の概要を説明する様になってからは、参加者の満足度は大きく上がりました。

施工会社も現場見学会の参加者全員に工事写真帳を配る大変熱がこもった会社もあります。

また、現場で質問できなかったことも、集会室や現場事務所に戻ってから質疑を受け付ける現場もあります。

工事を間近に控えた管理組合の方に現場見学会に参加した感想を尋ねると

「施工会社を選ぶ目が変わった」

「工事のときに居住者が気をつけなくてはならないことが分かった」

「安心して修繕工事を任せたい施工会社が見つかった」

と好意的な意見が多数ありました。

「建物を健全にする」現場を見る

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写真は、現場見学会の参加者がバルコニーの先端部分を作り直している状況を見学しています。

ほとんどのマンションでは、バルコニーの先端部分は床より、ちょっとだけ高くなっています。

以前は(といっても25年ほど前ですが)この部分をコンクリートで作ることが、ちょっと面倒なため、平に床を作って、立ち上がり部分は木で下地を組んで、鉄板で作ることがありました。

過去形なのは、今はほとんどこのような工法は採用されていません。

その理由はこの鉄板部分が腐食し、錆びてボロボロとなってしまうからです。

写真では、この部分の鉄板と木下地を撤去して、コンクリートで作り直しを行っているところです。

現場見学会で踏んでみる

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写真は、屋上防水の浮きを参加社とともに踏んでいる様子です。

屋上防水のアスファルト防水はコンクリートの上に何層かアスファルトシートを重ね防水層を作っています。

表面に近い防水層の密着が悪く、浮いてしまうことがあります。

防水層の上を歩くと、浮いている状態がわかります。

浮き自体が問題なのではなく、浮きが遠因となって、防水層のはがれや、ひび割れが発生し、そこから、防水層の中に水が入り、漏水となってしまうことがあります。

アスファルト防水の保証は、漏水に保証なので、浮きは保証の対象外です、。

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