マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2010年06月

人の住まない家は早く傷む

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住まいに関するこんな言葉を聞いたことはありませんか?

「人の住まない家は早く傷む」

建物に人が住んで入れば、建物に生じた不具合にいち早く気がつき、傷みが進行する前の段階で修繕を行うことができるため、建物が長持ちするという意味があります。

特に木造住宅の場合は換気が行われないと、湿気によりカビが生えたりします。

しかし、人が住んでいても建物に生じた不具合に気がつかないと・・・・

建物に生じた劣化はどんどん進行してしまい、建物の寿命を縮めてしまいます。

マンションのような鉄筋コンクリートの建物は木造の戸建て住宅に比べると建物の劣化が少ないように感じるかも知れませんが、実際は確実に経年劣化が進んでいきます。

また、屋上防水層に生える植物のように短期間に建物を大きく痛める現象も少なくありません。

建物を健全に維持しようとすれば、建物に関する点検チェックリストを作成して、管理員さん、理事会、居住者が建物の維持管理、保全を行わねばなりません。

これは、管理会社、管理員さんだけの責任では無く、点検が確実に行われているかどうかをチェックするのは、理事会、居住者の責任でもあります。

このように書いてしまうと、とても重苦しくなりましね。

あまり硬く考えずに、写真の管理組合のように「建物探検」といった気分で建物の主要部を見て廻ると、いろいろな発見と、情報の共有化が図れて楽しいですよ。

雑草から被害を受けないための防止策

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屋上に生える雑草の成長は意外と早く、約2ケ月で大きく成長してしまいます。

雑草の被害を防止するためには、定期的に屋上を見回らなくてはなりません。

管理会社に建物管理をお願いしている組合では、管理会社との契約のときに2ヶ月に一度、屋上を見回ることをお願いしてください。

自主管理の組合でも、管理員さんに屋上の見回りをお願いしてください。

これは屋上だけではなく、建物全体に言えることです。

建物を定期的に点検する事が建物を長持ちさせる秘訣です。

建物を点検するときには、写真のようなチェックリストを作って

点検内容を決め、それにしたがって点検日、担当者を記入していきます。

点検内容を決める理由は誰が点検をしても、同じような点検をできるようにするためです。

またこのチェックリストは、そのマンションの形状に合わせて作ってください。

自分のマンションと合っていないと、不思議とチェックがいい加減になります。

雑草はここまで被害を及ぼす

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ど根性で生えた雑草は防水層の内部に侵入し、防水層を破壊します。

写真のマンションでは、ウレタン防水の排水溝の下部に根を張ってしまい、雑草を撤去しようと持ち上げたときに、排水溝のウレタンも一緒に持ち上がってしまいました。

通常ウレタン防水は下地との密着性が高く、めったなことではがれません。

ところが、このマンションでは軽々とウレタン防水が持ちあがってしまいました。

このマンションは来年に大規模修繕を控えています。はがれた防水層の下にもう一層防水層があり、漏水も発生しておりませので、このまま工事を行います。

もしも、当面大規模修繕の予定がなく、このように雑草が生え防水層が破壊されていると、屋上防水の部分補修が必要になるかもしれません。

たとえ、防水工事に保証が付いていても、日常のメンテナンスを行って漏水事故に結びついたとしたら、すんなりと保証での範囲になるかは疑問です。

防音窓の内覧会

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今日は東京事務所でエコポイントの内覧会を行っています。

東京事務所は五反田の駅前の繁華街の一角のマンションの中にあります。

JRと私鉄から近く幹線道路に面しています。

夜もにぎやかです。

宿泊室もありますが、騒音が気になって寝られません。

そこで、ためしに防音サッシ(樹脂サッシ)をつけてみました。

すると、あれほど気になっていた騒音が、驚くほど低減されました。

これには、驚きです。

そこで、同じマンションの皆様にもお披露目するために「内覧会」を行っています。

朝から7組の居住者が見えられています。

皆様、ご夫婦でこられますが、主導権は奥様にあるようです。

ご要望があれば、採寸、見積りが出来るようにメーカーの方も来ていただいています。

ど根性草の危険性

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昨日お話した屋上の雑草は引き抜きました。

引き抜いた雑草はこんなに深く根を張っていました。

わずかな隙間に根を生やす生命力には驚かされます。

おそらく、この春に芽吹いたのでしょう。

出来るだけ小さいうちに抜いてください。

理事、修繕委員の皆様から管理員さんに春先に屋上防水の点検をお願いしてください。

屋上のど根性

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写真は屋上防水に生えた雑草です。

屋上庭園や屋上の緑地ではありません。

屋上に土がないので、防水層の上の保護コンクリートとのわずかな隙間で発芽し、根を生やしたのです。

雑草えらい!

というわけではありません。

これが防水を痛める原因になっています。

防水層を痛めるということは、それだけ修繕の時期が早まるわけですから

雑草は区分所有者の敵なのです。

根を張る前にこまめに撤去しましょう

タイルの色あわせ

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写真のタイルの中で、張替えたタイルはどれでしょう?

よく見るとタイルの周囲にカッターの跡が見えます。

青いテープの左上のタイルです。

ちょっと、わからないですね。

特注タイルだと、これくらいまで近づけることが出来ます。

すべてがここまで近づく訳ではありません。

ためし焼きを繰り返して、徐々に近づく場合が多いのですが、どうしても、近づかない・・・という例もあるようです。

少なくとも3度はタイルの試し焼きできるスケジュールを組んでください。

ちなみにこちらの現場は、時間がなかったので6つのサンプルを同時に作りました。

外壁のすごいひび割れ

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土曜日にあるマンションに伺いました。

建物を見せて頂いたのですが、そのマンションの廊下から見えた建物の外壁の写真です。

これは・・・すごい、ひび割れだ・・・・

建物は大丈夫か?

と皆が思ったのですが、実はこれが外壁をすべてUカットシール工法で修繕した跡です。

本来であればひび割れの幅によって修繕工法を変えるのですが、すべてUカット工法で修繕したようです。

修繕下部分にシーリングを充填したのですが、外壁の塗装色をシーリングの色を合わせていない

シーリングが変色した。

どちらかの理由だと思います。いずれにしても非常に目だってしまいます。

居住者に合わせた注意書き

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現在工事監理をしている東京のマンションの注意書きです。

日本語の下に見慣れる文字が書かれていますね。

ここに住まわれているのは、日本人だけではなく、韓国、中国、フイリピンの方が住まわれています。

日本語の注意書きだけでは伝わりません。

「居住者にいかに伝えるか?」この視点に立たないと工事の安全が保てないことがよくわかる事例です。

ハトとマンション

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東京事務所のバルコニーにハトが遊びに来ています。
バルコニーの5階で宿舎兼用の事務所です。

人なれしているためか近づいても逃げません。
つぶらな目でとてもかわいいのですが、しかし、このハトが大問題です。

間違ってエサをあげたり、バルコニーにダンボール等の荷物があると、いつの間にか
ハトが居ついてしまいます。

そうなると、フン害が発生し自分のバルコニーだけではなく、下の階のお宅にもご迷惑をかけることになります。

私が今まで設計監理を行ったマンションでもかなりひどい状況になっているマンションが少なくありません。

居住者だけではなく、周囲の居住者、組合は困り果てています。

そう考えると、ここは心を鬼にしてハトを追い払わなくてはなりません。
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