マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2011年01月

組合員のお知らせで気をつけること

大規模修繕工事の施工会社から組合員へのお知らせのなかで気をつけなくてはならないことがいくつかあります。

ひとつは、組合員と同じ目線でお知らせすることです。

施工会社の中にはへりくだったあいさつ文が長々と続き結局何が言いたいのかわからない配布資料を作ってくる会社があります。

また、工事優先、工事をするのだから車の移動や自転車の移動をするのは当たり前というスタンスの会社も少なくあります。

どちらも、区分所有者、居住者にとってはありがたくないです。

・短く、明確にお願いしたいことを書く

・強調したい部分は字を大きく、色や書体を変える

・あくまでも「ご協力をお願いする」というスタンスを崩さない

大型団地の管理員さんはそのあたりは手馴れていて、「これじゃぁ伝わらないよ」と
私たちより先に施工会社の掲示物をチェックしてしまいます。





組合員へのお知らせ

大規模修繕工事の準備が始まると組合員への大切なお知らせが増えてきます。

まずは、工事説明会からお知らせしていきます。

とても大切な説明会ですので、できるだけ早い時期にお知らせしたい事です。

説明会の日時が決まり次第、できれば2週間前にはお知らせしてください。

お知らせの方法ですが、案内を

「掲示板に貼る」これだけでは伝わりません。

各戸に配布する

これだけでも、まだ足りません。

エレベーターの1階とカゴの中に貼る

ここまでやれば、何とか皆さんに伝わります。

あと、住まれていない組合員さんにも案内を送ってください。

こんなことを書いていますが、「説明会のお知らせをしましたか?」と組合さんに確認するのを忘れていました。

誰が何をやるかを明確にして、お互いにチェックすれば防ぐことができます。

ご注意ください。



ブログの更新が止まってしまい

99310f49.jpg






先週はハードな1週間でした。

なかなかブログの更新もままならぬ1週間でした。

そのため、更新ができませんでした。

すみません。

以前お話した、パートの事務員さんがある事情からこられなくなり、急遽パートさんを探しました。

ハローワークに登録をしましたが、パソコンのデータ入力等をお願いしたいだけではなく、業務の関係上どうしても建築的な知識が少々必要となるためなかなか決まりませんでした。

知人の伝を頼って何とか面接を行い、先週の火曜日から来て頂いています。

毎朝の散歩の途中で泉岳寺に立ち寄ったところ梅が咲いていました。

こんなに寒くても梅は負けずに咲いていることにちょっと驚きました。

工事説明会

新年早々ですが、本日マンション大規模修繕の工事説明会がありました。

これから3月くらいまでの間に説明会が順次開催されます。

今から梅雨にかけて私が担当する工事監理物件は都内で3箇所です。

タイル物件が2件、塗装物件が1件です。

これから着工に向けて施工要領書の確認

アンケートの確認

防犯対策

居住者対策

代替駐車場、代替駐輪場の手配の確認

さまざまなことをチェックしなくてはなりません。

どのマンションにも特徴があり、敷地に建物がいっぱいに建っていたり、敷地と道路に段差があったり・・・・

それぞれ、いろいろな角度からチェックを行って行きます。

やってられません。

よく、管理組合の理事さん、修繕委員さんからぼやかれます。

私もいろいろな管理組合でこの言葉を聞いてしまいますし、同じ立場の方ならご理解いただけると思います。

この言葉は

組合活動に非協力的な組合員からその組合員が漏水事故、騒音問題、ペット問題などの何かの機会にトラブルに巻き込まれ自分に被害を蒙ると「理事会は怠慢ではないか?」という質問や意見を組合の集まりの場で発することが多いのです。

理事会修繕委員会は基本的に自治活動でほとんどボランティアで行っています。

「自分たちのマンションは自分たちで守る」が原則です。

ところが、自分たちの仲間である理事長、理事会、修繕委員に対して「怠慢」と言ってしまうのはあまりにも横柄です。

大規模修繕に限らず、普段から組合員向けのアンケートを取っていれば組合員の集まりの中で突然このような話が出ることはありません。

また、アンケート結果を必ず、掲示や配布をしておけば自分と同じことをみんなが考えているのか?自分だけの感じ方なのかもわかります。

当たり前のことですが、マンションでは1つの建物にいろいろな考え方を持つ人が集まって住んでいます。

建物に限らず、感じ方は人それぞれですし、何が正しくて、何が間違っているという明確な基準もありません。(管理規約はありますが)

お互いがお互いの考え方、習慣の違いをを知っていることが、相互に理解する第一歩と考えます。

そのためにも、コミュニケーションが一方通行にならないようにする「しくみ」を考えなくてはなりません。



大阪に出張

260ce2a6.jpg







本日大阪に出張しておりました。

よく晴れており、富士山が青空にくっきりと浮かび上がっています。

出張の目的は、2月20日(日)に行われる第4回マンション大規模修繕セミナーの打ち合わせです。

会場は大阪天満橋にあるドーンセンターです。

今回の大阪セミナーは4つの支部の合同開催です。

周辺地域も含めた大阪全域の管理組合にご案内を出しています。

全国で多くの管理組合が参加し、好評の得ているセミナーーです。

申し込みは↓

http://www.renovaters.net/info/event.html

1月29日(土)愛知でも開催します。

元先輩、同僚と会いました。

私が大学を出て初めて勤めた会社の元先輩、元同僚と会いました。

東京豊島区の設計事務所の先輩、同僚です。

皆さんと初めてお会いしたのは、25年前4半世紀前のことです。

85年、86年入社です。

85年入社の先輩たちは6名

86年入社の同僚は6名

12名のうち8名が集まりました。

ある意味、すごいことです。

というのも、25年経っても全員に連絡がつくこと自体が設計業界では珍しいことです。

出席できなかった4名のうち2名は九州、名古屋にUターンした2名がいるので、関東にいるメンバー10人のうち8名出席出席率80%でした。

私は、いまの会社が5社目ですがこの会社の同僚との連絡が一番濃くほかの会社ではなかの良かった人が何人かいるだけです。

なぜ、こんなことができるのかといえば、

各期にキーマンつまり幹事がいるからだとおもいます。

キーマンが中心になって同期に連絡を取ります。

また、同期の中でもメーリングリストで情報交換をしています。

「情報を伝えるシステム」があること

「情報を伝える人」がいること

そして一番大切なことは「集まると楽しい」ということです。

この3つがあるのででこんな集まりが25年後もできます。

「集まると楽しい」というのは、たまに地方にいる同僚や先輩、後輩が東京に出張にこられたときに集まることも多く、「行けば必ず、何かが起こる」ように企画されているからです。

マンションの理事会、修繕委員会、組合活動もこんな集まりのようになればいいなぁと思います。

先日、築12年目のあるマンションで初めて組合員同士の忘年会が行われました。

マンション大規模修繕の準備に向けた集まりの中で、企画されたものです。

大規模修繕はめんどくさいもの、大変なものという負の要素だけではなく、組合員の交流のきっかけになる様にプラスの要素にも目を向けてください。

そのときは、情報を伝えるシステム、情報を伝える人、何か楽しいことこの3つが大切です。

組合員から建物についての要望を聞く方法

fae376dc.jpg




組合員に伝えることの重要性をお話してきましたが、組合員の意見を聞くことの大切さもお話しました。

では、組合員の意見に耳を傾けるとはどのようなことなのでしょうか?

組合員にアンケートを取るときに

「建物に関して気になったことがあればご記入ください」と書いています。

と思っている組合の方も少なくないと思います。

しかし、よく考えてください。

建物に関して気になっていることはありませんか?と聞かれてすぐに不便を感じている場所を思い起こすことができますか?

でも、「エレベーターについて改善する点はありませんか?」ときかれると

「あっ、1階の扉に傷があったな」

エレベーターに乗るときにも「エレベーターの待ち時間が長いな」とか具体的に想像力が働きます。

私たちが使っているアンケートを写真でご紹介します。


伝えるよりも聞くことが大事

電話やセミナーの相談会で理事長さんや修繕委員長さんから「組合員が組合活動に無関心なんです。どうすればよいですか」と相談される機会が少なくありません。

皆さん真剣に悩まれています。

私は「理事長さんは組合員の声に耳を傾けたことはありますか?」と聞きたいのですが、こんな失礼な質問は私でもなかなかできません。

中には「組合員の言うことをいちいち聞いていたら切がない」と心のどこかで思われる方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、新築で入居したときに自分の建物に関心のない人はほとんどいないと思います。

先日もある管理組合の総会に同席しましたが、最近入居された方が出席されていました。

「初めてのことなので、興味がありました」というお話をされていました。

ところが、いつの間にか関心がなくなってしまう

これはなぜでしょう?

「ひとつの理由は自分の意見を聞いてもらえないから」という理由があります。

意外かもしれませんが人間は誰でも「自分の話を聞いて欲しい」要求があります。

ところが、家庭でも職場でも「ここでは何を言っても無駄」と思ってしまうと途端に関心を失ってしまいます。

そのため、建物の現状を報告するときには、資料の全戸配布を行っても必ず報告会を開催します。

また、調査診断に先立ち「建物アンケート」を実施し組合員の建物に対する改善要望を把握します。

伝えることよりも伝わったことのほうが大事

設計者がマンション大規模修繕に向いているかどうかを図る指標があります。

それは、建築に詳しくない組合員や居住者に伝わる説明ができるのか?という能力です。

建築の専門家として、専門用語を知っていることが大切なのではなく、その専門用語を専門外の人にうまく説明できるかどうか?

ここがマンション大規模修繕に向いているかどうかを図る指標となります。

この能力に欠けていると、組合員や居住者に建物の現状やこれからどのような対策が必要であるかをうまく説明することができません。

この能力は誰にでもあるわけではないのです。

私は「あなたの説明は難しすぎる。小学校3年生でもわかるような説明をしてください」と管理組合の理事さんに言われ気がつきました。

組合に提出する書類を社内の建築に詳しくないパートさんに一度読んでもらって、意味が通じるかどうかを確かめながら仕事をしました。

自分では、伝えたつもりであっても、組合や居住者の皆様にはまったく伝わっていないのでは、意味がありません。

このコツは、わかりやすく、短く表現することです。

Archives
Categories
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ