マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2011年06月

パウル・クレー展へ行きました。

高校生の頃からなじみのあったクレーの展覧会があることを知り、出かけてみました。

予想通りというか、すごい人出でした。

会場は午後5時までなので、4時ころに着きましたが、混雑していました。

若い人の来館者も中高年も多く、人気の高さが伺えます。

遅い時間に行くのは訳がありまして、閉館近くになると比較的展示の前半が無人になり、ゆっくりと絵を楽しむことが出来るからです。

今回も閉館10分前は前半3分の1は、ほぼ無人状態となり、気に入った絵を独り占めすることが出来ました。

展覧会で人の列と一緒に絵を見るのは好きではなく、気に入った絵をじっくりと見たいものです。

長期修繕計画書は何時作るか?

長期修繕計画書についてはいろいろとお話しています。

そのおかげかどうか、最近長期修繕計画書作成業務が集中しています。

ある組合は工事終盤に差し掛かって、ある組合からは築8年目で作ろうか?という話がきています。

一番多いのは、調査診断が終わって設計に入るタイミングで作るケースです。

どの管理組合でも、分譲時もしくは管理会社が作成した長期修繕計画書は手元にあるのですが、再度作ることになります。

組合によっては、見直しをお願いされるケースであっても、結局は作り直しに成ります。

その理由は、長期修繕計画書の工事費に全く根拠がないからです。

数量×単価の総合計で工事費を算出するはずが、壁面積×よくわからない単価で工事費が出されています。

よくわからないと言うのは、どのような工事が含まれているのかが全く分からないのです。

たとえば、外壁の塗装であれば、下地補修費(ひび割れの修繕方法ごとに長さ、単価が変ってきます。どのような劣化があるのかも異なります)その上で塗総面積と工事単価を掛けたものを加え工事費が出てきます。

50戸程度のマンションの場合、工事ごとに算出される項目はA4の用紙で30枚程度に成ります。

工事内訳書と言うのですが、このようなバックデータがない長期修繕計画書を頂いても、見直しの方法がありません。

(続く)

くっとくる? 安田佳生著 

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この本の著者である安田さんの本は第一作目の「採用の超プロが教えるできる人できない人」からずっと買っています。

「成長とは、今の能力が上がることではなく、自分が変化して新しい能力を身につけること」という定義にシビレました。

私自身がそのような体験をしたので共感できたのです。

古くからの友人にマンション大規模修繕の仕事を始める前と後では、まるで別人のように変ったと言われます。

この仕事をしていく中で、多くの管理組合の皆様と接していくうちに人と話すことや人の話を聞くこと、文章を書くことが自然と身についていったのだと思います。

一番の違いは、「以前の今村君は会社や仕事に対して不満しか言ってなかったけれど、今は仕事が楽しそう。仕事で夢を語る今村君を初めて見て感動したよ」とまで言われたところです。

じゃあ、以前の私は「くず」だったの?とは恐ろしくて聞けませんでしたが・・・・

私は必死に働いていたので、自分が変ったことを得に意識はしていませんでしたが、この仕事や今の会社を通じて知り合った一人ひとりが私を前向きな人間に変えてくれたのだとと思います。


そしてこの「ぐっとくる?」という本では

お客様がどのように商品を選ぶかから始まり

お客様から選ばれるためには、中小企業は何をすべきかと言うことが書かれています。

それは、自分の得意な分野で、自分の仕事に対するこだわりを広くアピールすることが、お客様を呼び寄せることになります。

お客様から選ばれるためには、「選ばれない理由」を探して改善するより、「選ばれる理由」を明確にして、それを広くアピールすることが大切といったことが書かれています。

低価格だから選ばれるのではない。

高価格だから選ばれないのではない。

「選ばれる理由」が無いから選ばれない

「選ばれる理由」があればライバルと比べて高価格でも選ばれる。

このあたりは、以前からなんとなく、考えていたことなので、すごく納得がいきました。

また、リーダーが「何をやりたいのか」「何にこだわってその仕事をしているのか?」「なぜ、その仕事が好きなのか?」を明確に示すことが出来れば、社員だけではなく、お客様も会社に共感することが出来て、その会社の商品やサービスを選び安くなるという部分は、ぜひ仕事に取り入れていきたいところです。

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%90%E3%81%A3%E3%81%A8%E3%81%8F%E3%82%8B%EF%BC%9F-%E5%AE%89%E7%94%B0-%E4%BD%B3%E7%94%9F/dp/4763131125

大規模修繕が変ってきています。(その3)続き

また、5年前に大規模修繕を終えた築25年過ぎのある管理組合から「給水管の延命装置がいくつかあるけど、どれを導入すべきか迷っている、定期総会で予算は確保してある。どれがベストか判断して欲しい。もちろんお金は出します」という申し出もありました。

早速組合に出かけ、組合が集めた資料をまとめ、延命装置を作っている会社にインタビューし、施工会社、設備設計事務所にも情報提供をお願いしました。

各装置の特徴は一長一短です。

ところが、一番大切なことが、各社ともあいまいでした。

それは、装置を導入したあとに発生した給水管の漏水をどのように保証するかと言う問題です。

延命装置に対する保証は各社とも付いていて、最大10年間で返金保証もあります。

ところが、給水管の漏水事故にたいする保証はあいまいでした。

私が、出した答えは「延命装置を導入するよりも、配管の取替え工事がこのマンションの現状に合っています」と言うものでした。

理事会で説明すると「君の話は、良く分かったけど、承認された予算を執行しないための臨時総会を開くので、そこで説明して欲しい」

急遽、臨時総会が開催され、その旨を組合員の前で説明しました。

このように管理組合の要望や不安を解決する手段として、これまでに無かった形で仕事が発生してくるようになりました。

大規模修繕が変ってきています。(その3)

三つ目は設計事務所の業務内容の変化です。

以前は設計事務所にどんなことをやってもらいたいのか?

管理組合の要望が明確な場合が多かったと感じています。

それは「調査診断、設計監理」に限定されることが多く、我々にとっては何をやれば良いのか明確である意味安心できました。

ところが、最近は我々の業務が多様化しています。

調査診断、設計監理の枠にはまらない仕事が出てきました。

築8年目のマンションの理事さんから「今後、大規模修繕で失敗しないためにどうすれば良いですか?」という質問が来るようになります。

建物を見に行き、お話を伺うと、修繕積立金の残高に不安があることが分かりました。

長期修繕計画書を見せて頂くと、管理会社さんに無料で作成してもらったものしかありません。

工事金額を追っていくと、工事費は明らかに安く想定されており、それにあわせた積み立て金額も、1回目の大規模修繕で使い切ってしまう想定になっていました。

「友達がマンションの理事をしていて、修繕積立金の話になったら、戸数はほとんど変らないけど私のマンションの毎月の修繕積立金額が友人の半分しかなくて不安になったんです」

「理事会でこの話をしたら、積立金額が安いのは良いことだという理事や私と同じように、不安に感じる理事もいて、一度専門家に聞いてもらおうと、友人から紹介してもらったんですよ」

築8年で建物の状態の良いマンションに調査診断をしましょうとは言えません。

長期修繕計画書の作成を独立した仕事として、発注いただきました。

(続く)

最近またはまっている ビル・エバンス

このブログでも何度か取り上げたビル・エバンス

高校1年生のときの家庭教師からカセットテープをもらって依頼はや33年、最近改めて聞いています。

この頃の友人が全アルバムを入手して、MP3で送ってくれてからアイホーンに入れて聞いています。

お気に入りは「サンデー・アット・ビレッジバンガード」

ビレッジバンガードというライブハウスでの録音

黄金の初期トリオの4部作のひとつです。

得に「マイルストーン」がしびれます。

美しく、繊細と言われるビル・エバンスですが

本当は、過激なことをガンガンやっています。

大規模修繕が変ってきています。(その2)

修繕委員会、理事会のメンバー構成も2回目のときは新築購入時から20年以上経っているため、リタイヤされた男性理事が中心でした。

そして、1回目の大規模修繕においても、リタイヤされた方がボランティアで理事、修繕委員を行う例が多かったと思います。

しかし、現在では、1回目の大規模修繕では、理事、修繕委員会の中心世代は私と同世代が多く、性別も以前は男性が圧倒的に多かったのですが、現在は女性の進出が多くなりました。

実は、目上の理事、修繕委員が多いと我々設計事務所はほんとに仕事をしやすいです。契約の範囲内の業務をこなしていれば、大きな問題になりませんでした。

コンサルとは言っても、組合の外部技術顧問であり、大規模修繕を取り巻く問題、長期修繕計画、修繕積立金のことまでは考えなくとも問題はありませんでした。

長期修繕計画、修繕積立金に関しては理事会のしごとでした。

私がはじめて長期修繕計画書の存在を目にしたのは、入社後2年以上経ってです。
今では考えられませんが、長期修繕計画書のことを全く考えなくとも、大規模修繕の予算は管理組合で考え規模修繕が出来たのです。

理事会、修繕委員会が手元の長期修繕計画書を見ながら予算を組むか、積立金の範囲内の中の工事としたのだと思います。

ところが最近は、仕事の中で長期修繕計画書の大切さについて、理事、修繕委員、組合員の皆様にお話しています。

何のために作るのか?

長期修繕計画書を作ると何が分かるのか?

どのように利用できるのか?

これまでは、お恥ずかしいことですが、理事や修繕委員の皆様から助けてもらう場面が多かった私ですが、いつの間にか理事、修繕委員をサポートしていく立場に変ってきました。

大規模修繕が変ってきています。(その1)

私がマンション大規模修繕の仕事を始めた頃(と言っても平成15年ですからたった8年前です)と今では管理組合の意識というか、設計事務所を導入する組合の状況がちょっと変ってきています。

少しづつですが、大規模修繕が変ってきたと感じています。

それは、ひとつに設計事務所導入のタイミング

二つ目は理事会、修繕委員会のメンバー構成の変化

三つ目は設計事務所の業務内容の変化です。

まず、設計事務所導入のタイミングですが

以前は2回目の大規模修繕で設計事務所を入れるという組合が圧倒的に多かったです。

1回目の大規模修繕を管理会社が施工会社と直接契約したところ

不良工事が続発した

不良箇所について施工会社に連絡したところ倒産でアフターフォローが受けられない

まさに踏んだり蹴ったりの状態で、2回目の大規模修繕を行う今度こそ設計事務所を入れて失敗がないようにしっかりとしたものにしたいという組合が多かったのです。

ところが、それからしばらくすると、1回目の大規模修繕から設計事務所を入れる管理組合がどんどん増え、3年後には、2回目の大規模修繕を行う管理組合が1回目の大規模修繕を行う組合と同数となり、現在では1回目の大規模修繕を行う組合が多数を占めています。

施工会社、管理会社に大規模修繕のすべてをお任せするスタイルから設計事務所を導入するスタイルへ管理組合の意識が変化してきたことの証でもあります。

管理組合の設計事務所に対する期待が大きいのだと感じています。

(続く)

6月最初の土日と言えば

私がマンション大規模修繕の仕事を始めた頃はヒメマス釣りにはまっていまして、その頃は札幌にいたので、毎年必ず支笏湖へと繰り出していました。

アホがはまるとヒメマス釣りというのは、実に恐ろしい道楽となります。

ペーパードライバーが教習所に再度通って運転を思い出し(仕事では絶対に車に乗りませんでした)、ゴムボートを買い(買った後で使い物にならないことが判明)カヌーを買い(ライフジャケット、パドルを入れると20万円コース)、カヌーを習い(1年掛かりました)キャンプ道具を買い、これすべてヒメマスつりのためです。

釣竿、リール、仕掛けすべてヒメマス専用です。

一体どれくらいのお金が掛かったのか?

新車1台分は掛かっています。

6月初旬が良く釣れるので、解禁日から最初の土日は朝夜明けとともに船を出すのですが、前日から現地で夜明けを待つという御祭り状態です。

で、釣れるのかといえば、全く釣れないんですね。

何かの間違いでもない限り、釣れません。

最初は先輩と二人で出かけていましたが、先輩の転勤とともに一人でも支笏湖に通いだしました。

今なら恐ろしくてとってもできないことでも、釣りに狂っていれば、何とも無いことでした。




仙台のマンションの被害

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先日社長が仙台へ視察へ行きました。

一見被害がないように見えるマンションも近くに行くと、壁のひび割れ、タイルの落下、接合部の金物の落下と建物のいろいろな場所が壊れていたそうです。

又、地震による変形で玄関扉が開かなくなったマンションもありました。

得に新耐震前に建てられた建物では、被害が大きかったようです。

震災と津波の被害が大きく、マンションの被害はあまり報じられていません。

ケガを負われたかたも少なくないと思います。

安全で安心な住まいであるはずのマンションでも、被害が出ています。

また、都内に多数のマンションを管理されている管理会社の方のお話ですと、電気温水器が倒れ、大きな被害が出たそうです。

たとえ、壁や床に固定してあっても地震のゆれで、固定していた部分が大きく壊れてしまい、転倒、配管の切断、はずれによって階下の御宅へと漏水が起きてしまいました。

地震保険の対象ともならず、当事者同士の話し合いでしか解決できなかったとのことです。

地震から、そろそろ3ヶ月が経とうとしています。

地震や災害に強いマンションづくりが求められています。
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