マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2012年08月

バルコニーも防水して欲しい

以前に共用廊下の漏水のお話をしました。

その原因のひとつが床シートの下に防水されていないことが上げられます。

ある築12年目のマンションにバルコニー調査を行ったときにバルコニーの先端部分に漏水跡を見つけました。

天井


このマンションのバルコニーの排水溝にはウレタン防水が行われていませんでした。

床面


上階も同じ仕上げのはずです。

排水溝にはモルタルで整形されています。

おそらく設計では「モルタル防水」といった表現で仕上材が記載されていると推測できます。

ところが、実際はバルコニーの先端部分から階下に漏水が起きています。

このマンションが建てられた当時は排水溝にウレタン防水を行うマンションは現在と比べると少数でした。

大規模修繕を行う行う目的のひとつに建物を耐久性を向上させると言うのがあります。

修繕項目としては排水溝にウレタン防水を行うこと

予算が許せば、床シートを撤去し排水溝にウレタン防水を行い、そのまま床シートの下部までウレタン防水を重ね防水性を向上させる工事を行うとより、耐久性が工場します。

詳しくは明日お話します。

1年目検査 専有部のアンケート

先日の記事を読まれたかたで

1年目点検のときにバルコニーの点検をしないのですか?という疑問を持たれた方もいると思います。

しかし、バルコニーは共用部といえども専有使用権を設定している場所なので、簡単に立ち入ることはできません。

そこで、アンケートを取るのが一般的です。

このようなアンケートを事前に区分所有者に配布し問題点を拾い出します。

アンケート - コピー


アンケートの返信内容を確認します。

幸い今回問題があったのは。4件だけでした。

一番じゃなきゃダメですか?

ロンドンオリンピックの結果を見るとこれまでの大会に比べて金メダルは少ないけど、銀メダル、銅メダルは圧倒的に多いようです。

私のようなテレビ観戦の外野はさておき、競技を行っているアスリートの中には「金メダルでなければ意味がない」という人も居れば、銀や銅のメダルでも充分満足という人もいます。

もちろん柔道のように期待通りの結果を残せなかった競技もあれば、史上初の快挙という競技もあり、メダルの色と競技者の満足度は決して一致しません。

でも、世の中には外野であっても競技の結果に憤慨している人もいます。

競技の結果に対する満足度は本人の内面の問題なので私は深くは触れられませんが、マスコミに登場するコメンテーターだけではなく、インターネットの書き込みにも他人の出した結果に「ふがいない」「けしからん」という声を目にするたびに信じられない思いです。

何年か前に民主党の議員が予算の仕分けで「一番じゃなきゃダメですか?」と質問していたことを思い出します。

まさかこの議員の発言を支持した人の中に今回のオリンピックの結果に怒っている人はいないと思いますが・・・

テレビの前で勝手に期待しておきながら、自分が思い描いた結果にならないと「ふがいない」「けしからん」「期待はずれ」というのでは、ちょっと大人げないですよ。

竣工1年目検査

昨年、大規模修繕工事を行ったマンションの1年目検査を行いました。

まず、理事全員で屋上に上がり、修繕を行った防水の状況を確認しました。

DSCF9514


アスファルト防水に大きな問題は無かったのですが

パラペット笠木部分のウレタン防水の表面をよく見ると竣工後わずか1年で劣化していました。

DSCF9511


DSCF9509


平滑なはずのウレタン防水の表面に小さな溝ができています。

このまま放置するとウレタン防水の劣化が進みはがれてしまう可能性があります。

この部分はウレタン防水の補修を行うことにしました。

下の階へ降りていくと廊下の排水ドレン周りに漏水跡が見つかりました。

DSCF9524


この部分も補修を行います。

このように竣工後1年目の検査もしくは2年目の検査で大規模修繕工事の問題箇所は粗方出てきます。

大規模修繕工事はアフターフォローまで含めての工事です。

設計や工事の契約を行う際には必ず「アフター点検の実施」と「工事に起因する問題点は無償で補修する」ことを契約に盛り込んでください。

SKMBT_C28012080313540


あまりに暑い日だったので、1年目検査のあとに管理組合、施工会社、設計事務所の有志でビールを飲みに行きました。

結局、これが目的だったのかもしれませんね。

炎天下での調査

この炎天下にもかかわらず、劣化数量調査を強行しました。

曇った日に実施すればよいのですが、準備もあるのでそのようにはいきません。

それにしても熱い、暑い・・・暑さから逃げ場がありません。

屋上に上がって調査をしたのですが、アスファルト防水の気持ちが少しだけ分かりました。

それは、アスファルト露出防水は外断熱防水が多い理由、押えコンクリートが防水層の上に施工されている理由です。

アスファルト防水は熱によって劣化が進みますので、この強烈な日射と熱から建物を守るため、居住者を守るためです。

アスファルト防水以上に熱に弱い私ですが、もちろん、暑さ、熱中症対策は充分に準備しました。

日よけの帽子をかぶり、スポーツドリンク、塩飴、冷却スプレーを持って調査に臨みましたが、最後はヘロヘロになってしまいました。

外壁タイルの引っ張り試験を行ったのですが、引っ張り試験を行ったタイルをもとの位置に張りなおすことが出来ると聞いてびっくりしました。

DSCF9605

竣工検査

先週の土曜日に春物件の最後の竣工検査を行いました。

バルコニー面の検査は終わっていたので、共用廊下、階段、エントランス、外構を中心に検査を行いました。

驚いたことに実はこのマンションの理事は全員女性です。

前期の理事、建築関係の方が修繕委員として理事会をサポートしています。

koishikawa


事前に設計事務所検査を何回か行っていますので、大体の問題点は解決しておりますが、やはりいくつか問題点の指摘がありました。

たとえば、塗装面、ウレタン防水面の汚れや傷 塗装面の塗りムラ 掃除の不足

植栽の枯れ、建物周りのごみの処理といったことです。

7月末に竣工を迎え、補修箇所、手直し箇所の完了を見届けて引き渡しと成りました。



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