マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2013年06月

設計事務所選定時のヒヤリング課題

ヒヤリングを行うと良いといわれても、ヒヤリングで一体何を聞けば、設計事務所の良し悪しが分かるのですか?と質問されることがあります。

ヒヤリングのときにもっともよい設計事務所がわかる方法があります。

それは、ヒヤリングの課題を組合員が困っていることを聞くことです。

1.組合が抱える問題点をお話してその解決方法をプレゼンテーションしてもらうこと

2.その設計事務所と契約した時のメリットを説明してもらうこと

3.大規模修繕を迎える管理組合に対する自由提案

この3つが良いかと思います。

この3つは、プレゼンテーションを受ける側にとってすべて自分のことですからその会社良し悪しや能力がわかりやすいと思います。

1番目でその会社の提案力や問題解決能力が分かります。

2番目でその設計事務所を選んだ報告書が書きやすくなります。

3番目でその会社の大規模修繕に対するノウハウが分かります。

ただし、組合が抱える問題と言っても、居住者同士の諍いやペット問題といった大規模修繕と外れることを尋ねると各社の能力の違いが見極められません。

また、プレゼンテーションでの説明はあなたのマンションを担当する予定者にお願いするとコミュニケーション能力や人柄も良くわかります。

もしも、管理会社が設計事務所として参加したいと申し出があって、管理会社でもよいかなと感じていたり、設計事務所に頼みたいけど今後のことを考えて断りにくい場合はその選定に管理会社も設計事務所のひとつとして参加してもらえばよいのです。

私たちも設計事務所数社と管理会社でプレゼンという組みあわせは何回も経験しています。

ただし、この管理会社を入れた設計事務所選定の仕切りは管理組合で行ってください。

仕切りと取りまとめを管理会社にお願いするということは、管理会社が他の設計事務所の見積金額も提案内容もすべて知える立場になるということです。管理会社が選定された場合に組合員に「管理会社の後だしじゃんけん」を指摘されないような配慮が必要です。

管理組合への甘い罠 管理会社3

大規模修繕工事を請け負った管理組合と協力施工会社との受注金額に差がある。

インターネットが発達する前はそんなことは関係者が口をつぐめば、管理組合が知る芳もないことでした。

しかし、現在ではインターネットの検索技術に長けた人がいれば、管理会社からの実績と施工会社の実績、受注金額の照会で差額が分かってしまいます。

なんとも恐ろしい世の中です。

昔は管理会社が大規模修繕工事を請け負うことも含めてすべて管理会社にお任せするので良かったのでしょうが、昨今は情報交換と検索が比較が容易に出来るので、管理会社が自社の業務分を割増しをして大規模修繕工事を受注することは難しくなってきています。

管理会社は単純にピンハネをしているわけではなく、正当な報酬を受け取っているのですが、その額が設計事務所にその業務を委託した場合よりも高額になるのであれば、設計事務所への委託も視野に入れるということです。

管理会社にとって設計事務所が商売敵になっているということです。15年以上前は大規模修繕に設計事務所を入れることは稀で、10ほど前から設計監理方式が一般化しました。その前は大規模修繕工事といえば管理会社の独壇場でした。

設計事務所を途中から入れることになると管理会社の傘下の設計事務所を推薦したり、各設計事務所から出揃った設計監理の見積り金額を傘下の設計事務所に教えて、それより安い設計見積を出させることもあると管理組合の理事さんや修繕委員さんから聞いています。

ところが最近では管理会社が設計事務所の見積比較一覧を作成して「一番安い設計事務所にしましょう」と理事会と修繕委員会に持ち掛けますが組合側は承知しません。

中には「高い見積りの設計事務所を選定してしまうと組合員から理由を聞かれても管理会社としては答弁できません」と言うケースもあるとか。

こんな場合に備えて、理事会、修繕委員会は設計監理を行う設計事務所を選ぶ際には会社案内と設計費の見積の徴収だけではなくヒヤリングも行い、高くても選定した理由を組合員に明確に説明できるようにしてください。

管理組合への甘い罠 管理会社2

多くの組合で理事会が理事の任期を1年としていて、それではいろいろな不都合が出るはずなのに管理会社は何も言いません。改善策も提示しません。

むしろ、1年任期を推奨しているようにも感じます。

それは一体なぜなのか?

私の推測では1年交代で全ての理事が変わり、輪番制の理事会は理事全員が組合運営と昨年までの問題点といった勝手が分からないため、組合運営に関するすべての事は管理会社に相談することとなり実質的な理事会の主導権を管理会社が握ぎることができます。

中には修繕委員会も平等負担の美名で輪番制としてしまい毎年変る組合もあります。
この継続性がない修繕委員会にどのような意味があるのか分かりません。

潜在的に管理会社は管理組合にしっかりしてもらいたくないのでしょうね。

しっかりしていると、管理会社が管理組合に対するアドバンテージを取れなくなり、組合運営を有利にコントロールが出来なくなるからと考えるのは考えすぎでしょうか?

業界では常識らしいのですが、通常管理費は安く抑え、その補填を大規模修繕工事で行うというビジネスモデルを作っている管理会社があると聞きます。

そのような管理会社は理事会を上手くコントロールして大規模修繕工事を自社で受注するケースもあります。

もしくは管理会社が設計事務所役を行い設計監理を受注して行うケースもあります。

工事を受注すると協力会社に工事を発注してその差額で不足分の管理費の補填を行います。

設計監理を行う場合は設計事務所よりも安く受注してこれまでお話したようなダンピング設計事務所と同じ事を行うのでしょう。

最近では調査診断、設計を管理会社が行って業者選定から設計事務所が入るケースが少なくありません。

そのような管理組合では、管理会社から出た工事の見積書が他のマンションよりも割高で、そのことに疑問を抱いた理事会・修繕委員会が大規模修繕工事については管理会社を一切はずす事例もあります。

私が聞いたある理事長から伺った話ではインターネットを使って大規模修繕の工事費を調べると、管理会社から提示された見積り金額が同規模、同年代、同形状の建物の修繕工事費の相場よりも2割ほど高かったとか・・・

また、同一物件名で管理会社の請負金額と協力会社の請負金額を調べると3割の差があったそうです。

管理会社にその理由をただしても納得できる答えが帰ってこなかったそうです。

そこで設計事務所を探し始めたそうです。

管理組合への甘い罠 管理会社

初めにお断りしますがこれは、特定の管理会社について書いたわけではなく私の推測です。

管理会社の中には管理組合が自主性というか自治性を持つことに対して危機感を持つ会社があります。

その理由というのも強い管理組合よりも弱い管理組合の方が自分たちでコントロールしやすいからです。

例えば、理事の任期ですが組合員の平等負担を名目に1年間で全員交代としている組合が実に多いです。理事長も毎年交代となります。

管理会社は、甘く一見正しいようなささやきを行います。

「理事はできるだけ多くの組合員がなることが組合運営を理解してもらう上で必要です」

「理事長や理事が数期続けて勤めることは不正の温床と言われかねません」

この言葉に惑わされた知事会は任期が終わると理事が簡単な引継ぎが行い全員が交代し、一から全てがやり直しです。

組合活動は組合員にとって大きな負担ですからこのように一見正しく甘いささやきはとても有効です。

数期りじを勤める覚悟のある人も不正を疑われてまで、理事を行うことはしません。

そのため、このような方式を採用している管理組合では継続的に物事が進みません。

大規模修繕の場面では、前年までの理事長が頑張って大規模修繕の目処をつけても、次期の理事長が「私が理事長のうちは大規模修繕はやりません」ということもままあります。

やらない理由は「私が大変だから」

冗談のようですが、実際ある話です。

それに対してしっかりした管理組合は毎年全員が交代する理事会よりも数年に渡って継続する修繕委員会の発言力が強かったりします。

それは修繕委員会が継続して存続しているために長いスパンで物事を検討できることと、理事会は輪番制で仕方がなく参加しているけど、修繕委員会は志願制で使命感を持って参加している組織という側面もあります。

修繕委員になる時点で責任と覚悟が修繕委員にありますし、メンバーは過去の理事長経験者といったその組合のキーマンが揃っています。

こういう組織は強いというか、管理会社には決して主導権を渡しません。

自分たちのマンションは自分たちで守ろうという気構えがはっきりしています。

台風が反れて工事の検査日和でした。

1月から始まった大規模修繕工事も終盤です。

本日は3回目の管理組合検査でした。

週中から台風の影響が懸念されていましたが、台風は反れ何とか晴れました。

おかげ様で風も無く、絶好の検査日和です。

風が強いと屋上にあがることができません。

まず、屋上に上がり屋根の保護塗装の確認、階段屋根塗装の確認、ライトコートの確認を行いました。

そのあと、廊下、階段の施工状況を見てから

仮設足場に上がって北側バルコニーと階段の施工状況を確認しました。

管理組合検査を行い、管理組合の方が屋上や仮設足場に上がり工事の状況を確認するときには必ず、施工会社から保険を掛けてもらってください。

万が一のときに組合の皆様に労災保険は適用されません。

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管理組合への甘い罠 設計事務所の選定2

理事の中には同じことが300万円で出来るならそこでもいいのでは?という声があったので、一度面談したそうです。

B社は「社長命令で赤字でも絶対取って来いと言われました」

E社は「今は弊社の社員がヒマな時期なので遊ばせておくよりも社員総出でやれば安くできます」

両者の説明とも、理由にならない答えなので前回の工事の半額以下の会社は落選としたそうです。

ちなみに

B社が受注した場合その赤字は一体誰が補填するのでしょうか?

E社の言う社員総出は調査のようにマンパワーをかけることができる業務なら出来ますが、コンサルは社員総出でできる内容ではありません。専任の担当者が半年から1年時間をかけて行う内容です。

この2社に任せたときに業者選定で不穏な動きをしなければ良いのですが・・・

例えば、設計事務所が施工会社を推薦し管理組合、管理会社からも推薦してもらい管理組合から推薦のあった施工会社は、何らかの理由をつけ、すべて落選するように誘導する。

こんなことが起こりかねません。

先日東京セミナーで管理組合から質問のあった部分に重なります。

設計事務所を選ぶ際には、管理組合が注意することは

その設計事務所はどのように施工会社を選ぶ支援をするのかを説明してもらう。

少なくとも積極的に施工会社の推薦を行うという会社は避ける。

組合推薦があったとしても。公募条件を決めて、施工会社募集は公募に一本化する

工事費の1%前後の極端に安い設計費を提示する設計事務所は不足分をどこかで補填しようとするので、ヒヤリングから排除する。

このように設計事務所を選ぶときにも「安い設計費用」という「設計事務所が仕掛ける甘い罠」にはまらないようにご注意ください。

管理組合への甘い罠 設計事務所の選定1

管理組合が陥りやすい罠がもうひとつあります。

それは、設計事務所選定における設計価格のダンピングです。

例えば300戸2棟のマンションの大規模修繕での設計監理見積はおいくらくらいだと思いますか?

ちなみに管理組合が用意した予算は前回の修繕工事の設計監理費を参考に約800万円との事です。

出てきた見積りは

A社 500万円
B社 300万円
C社 450万円
D社 600万円
E社 300万円

でした。

管理組合はまず、どの会社を落としたか分かりますか?

この管理組合B社とE社を「安すぎること」を理由に落としました。

前回の修繕時の設計監理費という「ものさし」があったことと組合内の良識があったことでこのような選択が出来ました。

ところが初めての大規模修繕を行う管理組合には「前回のものさし」がないので最安値の会社に比べて2倍も高いという理由でまず、D社を落選すことが多々あります。

管理組合にd設計事務所選定時の評価のものさしがないため、見積金額だけが唯一のものさしとなってしまいます。

ちなみにこの規模のマンションですと工事費が3億円ほどになりますから設計監理費で300万円というのは工事費に対して1%でしかなく、この金額はあまりにも安すぎます。最高値の600万円としても2%です。

300万円は大金ですがこの差は全体から見れば誤差の範囲です。

作業に掛かる時間を計算すれば600万円が適正だと思います。

このダンピングとも思える安い金額こそが設計事務所を選ぶときの甘い罠になっています。

管理組合への甘い誘惑−4

これまでのお話のポイントは管理組合が施工会社に無料で調査と設計までお願いをした場合には、管理組合にその気が無くとも建設業界的には管理組合はその施工会社を発注先として選んだことと同じになることです。

つまり、施工会社はすでに他の施工会社が組合から調査診断から設計まで受注し、「うちの物件」と言われ証拠を示された物件を競争してまで、受注しようとは考えないようです。

それは、それまでコストを掛けて調査、設計を行ったものを横取りすることになり、仁義に反するからです。

調査診断、設計をその会社で行ったということは管理組合が了承していないと出来ないことなので、その証拠として、会社の名前入りの報告書や仕様書を見せられれば、競争を降りざるを得ないのかも知れません。

見積書には施工会社の社名入りの報告書、仕様書を添付し自社が組合から委託されている証拠をアピールするでしょう。もちろん施工会社は工事費に調査費用と設計費をコストオンします。

世の中に只のものはありません。当たり前といえば、当たり前です。

このような事態を防ぐためにはどうすれば良いでしょうか?

このお話の例で言えば、まず設計監理方式を行うことを決める前に相場のリサーチを行い、高めに予算を確保しておくべきでした。

値段の差が少々でしたら「交渉」をおこなうか「予算修正」をすればよかったのです。
調査診断と設計監理を分離発注しても良いでしょう。

調査診断と設計の予算確保のためには、大規模修繕の総予算を考えて(1戸あたり100万円 50戸未満の小規模であれば110万円)その5%程度確保しておくという方法があります。

80戸で8,000万円の工事費でしたら400万円のコンサル費用となりますので400万円の予算を確保しておくという方法です。

でも、工事まで含めたもっと広い視野で調査診断設計監理を考えて進めて欲しいというのが我々の本音です。

電話で相談を頂いた管理組合の工事は規模から推察すると8,000万円ほどかかります。8,000万円の工事に対してたった50万円の増額を渋り、150万円を節約するために悪魔の囁きに耳を貸すところでした。

50万円は工事費の0.6%、150万円は1,9%です。消費税の値上がり額よりはるかに小さい金額のために当初の決めた道を踏み外し「高い買い物」をすることになります。

世の中には「只より高いものは無い」という言葉より、「只よりよいものは無い」という言葉を信ずる「善良な人」がいます。

この「善良な人」にも困りますが、許せないのは、困っている管理組合の「善良な人」を「甘い言葉で誘惑する人」です。

特に「組合のためになるから」「リスクはない」と言い組合に不利益になる方向へ何食わぬ顔で誘導する人。

裏事情を充分知っていて善人の仮面をかぶり「組合に甘い罠を掛ける極悪人」あなたの周りにもいるかも知れません。

くれぐれも甘い言葉にはご注意ください。

管理組合への甘い誘惑−3

友人のマンションでも同じようなことがありました。

そこの理事長が1級建築士事務所登録のある施工会社に工事をお願いするのではなく「コンサルタントとして」調査診断と設計を設計事務所の見積の半値以下の低額で依頼したことがあるとのことです。(友人は反対しましたが)

この場合も施工会社選定は競争にするとの事で進みました。

施工会社の選定はマンション内の公募で募り、公平かつ競争で行うとのことで友人は付き合いのある施工会社に応募を薦めてみたところ、応募した会社は調査診断と設計を行った施工会社から「この物件は調査診断設計も当社で受けた物件ですから協力してください」とお願いされたそうです。

「今回の見積は自由競争と聞いていますが違うのですか?」と逆に質問しました。

質問をした会社は理事会が行った書類審査で「落選」となり、見積に参加もできなかったそうです。「落選」理由を理事長に聞いても「書類審査の結果ほかに優れた会社がたくさんあったから」という回答でそれ以上の理由を聞いても答えは返ってきませんでした。

私が経験した例では

管理会社が調査診断と設計を行っていた物件が業者選定から急に設計事務所を入れることになり、弊社で受注したのですが、知っている施工会社から「あの物件うちで、調査と設計をやったんです。なんとかなりませんかね?と相談を受けたことがありました。

組合の方にそれとはなしに調査と設計を行った会社を伺っても「管理会社にお願いしたので知りません」と言われましたのでその会社には「組合はあなたの会社が担当したことを知らないようだよ」と「施工業者選定については公募で公平に行うことにしていましたので、公募に参加してください」と伝えました。

「なんとかする」といっても、出来ることは募集条件にほぼ見合っていれば、工事の見積に参加して頂くくらいですが・・・

結局、この会社は公募に参加したのですが、他社のほうが金額が安く、提案内容も優れていたため受注できませんでした。

普通、施工会社は設計事務所にこのようなことを相談すると「談合のおそれありよして失格」となりかねないので、よっぽど営業担当者は困っていたのだと思います。

どの会社であっても、掛けたコストは回収するのが原則です。業者間であれば、同じようなケースがあると思います。

管理組合がはじめから施工会社を決めているとわかれば、「形だけの見積もりあわせ」といったケースも想定され、お互い様という意識もあり、協力するのだと思います。

飛鳥山のあじさい

管理組合との打ち合わせの帰りに京浜東北線王子駅から見えるあじさいを見るために途中下車しました。

あじさいは外国から来たセイヨウアジサイと日本の固有種であるガクアジサイがあります。

到着したときには雨が降っていたので、飛鳥山にある3つの博物館を訪ねてみたり(飛鳥山博物館・渋沢資料館・紙の博物館)味噌田楽を食べたりしてすごしました。

雨も上がり、アジサイが咲いている小道には大勢の人が出ていました。

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