マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2013年12月

今年もあっという間に終わってしまいました。

なんだか仕事に追われた1年でした。

1月から1物件、2月から1物件と大型物件の工事が始まりましたが、片方は調査後診断からもう一方は設計後施工会社選定からという不規則な業務形態でした。

受注後補完調査を行いますが、すでに他社で有償調査が行われている場合は追加費用を掛けた大掛かりな調査はできません。

そのためか、工事着工後ライトコート内にある排水管の外部腐食が発見されたり、タイルの浮きやシーリングの軟化が想定以上の量であったりといろいろ問題が出ました。

当初予定していた工事から、先送りできる工事を探し出して何とか予算内に収めました。
補完調査段階でタイルの浮きやシーリングの軟化が当初の想定よりも大幅に増やしても実際はそれよりも多い劣化が発見されたということです。

一方、調査診断から行った物件は同じような問題が生じても、予定していた工事すべてを行うことができました。

補完調査後大幅に劣化が増えてしまうというのは、ある意味「不運」なのかも知れませんが、弊社が関わらずに行われた調査のままで見積もりを取得し、契約を行っていたとしたら大問題となったかもしれません。

改めて調査診断の重要性を感じました。

お世話になった管理組合の方にお会いしました。

昨日は午後から以前に大規模修繕で大変お世話になった元理事長にお会いしました。

同じ組合の方のご実家でお隣の御宅が建て替工事を行うにあたり、専門家のアドバイスが欲しいとのことです。

ご実家のある最寄駅で元理事長、ご当人と待ち合わせをして三人で現地に行きました。

駅に通じる商店街の一角にあり建物と建物がびっしりと隙間無く建っています。

敷地境界を確認してびっくり。

お隣の古い建物が、敷地境界からはみ出ています。

写真の中央にある金属プレートの→が敷地境界で、オレンジ色のお隣の建物がそれをまたいでいます。

ご実家にお邪魔してお話を伺うと、もともとは古い木造長屋で後から建物のはみ出しに気が付いたとのことです。

新しい計画を伺うと近隣説明会の資料を見せて頂きました。

間口が狭く、奥に長い敷地ほぼ目一杯に建物が計画されています。

敷地境界線から新しい建物まで40cmしか空いていません。

このように隣接して工事が行われる場合の注意点をいくつかお話しました。

基礎工事による根掘り時にこちらの基礎よりも深く掘るとこちらの基礎が沈む可能性がある。基礎が沈むと建物に影響がでるので、その対策を求めることが必要。

解体工事で振動が出ると、こちらの建物にも影響が出る可能性がある。

この2点は解体工事前に測量を行い、工事解体後に再び測量を行えば、工事の影響が明確になります。

これを行わないと元から建物が若干傾いていたのか、今回の工事で傾いたのか分かりません。大きなトラブルとなります。

相談された方のお父様からお話を伺いました。

隣同士長い付き合いなので、あまり事を荒立てたくないけというのが本音だそうです。

事を荒立てないようにするためにも、先方の工事会社にしっかり測量と事前写真の撮影と記録を行ってもらうことが大切です。

危機管理を行わずに、事後になって異議を申し立てても証拠がないと争いにすらなりません。

久しぶりに元理事長とお会いしたので、ミニ忘年会を開きイロイロと近況を伺いました。

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工事完了検査

9月に着工したマンション大規模修繕工事の完了検査を行いました。

エレベーターの塩ビシートの張り替えや震災で破損した内装、外周りに改修箇所を理事の皆様と見て廻り工事内容の確認を行いました。

工事の出来がなかなか良かったために指摘事項は無く、無事に完了検査は終了となりました。

ほっと一安心です。

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腰に破滅の前触れが

昨日の朝、屈んだときに腰に「ピッシ」っと破滅の前触れがありました。

ギックラ腰の予兆です。症状が進むとまったく歩けなくなってしまいます。

過労と寒さが原因で年に一度は腰を痛めます。

冬でも夏の冷房でもなります。

放置しておくと確実に痛みがひどくなりますので、昨日の夕方会社と同じフロアにある針灸院へと駆け込みました。

予想通り腰の筋肉が炎症を起こして収縮しているそうです。

筋肉をほぐすために、早速針を打ってもらいシップを貼ってもらいました。

こんなときは暖めるのはご法度で冷やした方が良いようです。

今朝起きてもまだ違和感があるので、連日の通院となりました。

また、針を打ちシップを貼ってもらいました。

おかげでずいぶん軽くなりました。

協議会が毎日新聞に取り上げられました。

毎日新聞12月16日(月)の朝刊11面くらしナビのコーナーでマンション大規模修繕協議会が取り上げられましたた。

代表の米澤が先月インタビューを受けた内容が再構成されて掲載されています。

事務局がインターネットでこの紙面について検索したところ

東京(11面)、大阪(12面)、北海道版(15面)、九州西部版(14面)
中部(11面)に乗っていました。

どうやら全国版のようですね。

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修繕積立金について国土交通省はやっと重い腰を上げました。

これまで、修繕積立金やその元になる長期修繕計画に対して国土交通省が分譲会社、管理会社に任せっぱなしで具体的なアクションはほとんどありませんでした。

販売のしやすさを考え、新築時の分譲マンションの修繕積立金月額が3,000円台だったり30戸未満の小規模マンションであっても1回目の大規模修繕工事の工事費が1戸あたり50万円台に設定されていたりと破綻が目に見えた長期修繕計画をつけられ分譲マンションが流通していました。

このままでは、修繕積立金不足が将来の分譲マンションのスラム化の大きな一因になりかねないと(想像)平成20年8月に長期修繕計画書作成ガイドラインと標準様式を作成しました。

ところが、この書式が結構難解で具体的な修繕積立金の目安は計算しないとわかりません。これでは、ガイドラインになりませんね。(これも想像)

そこで、平成23年4月には修繕積立金ガイドラインを作成しました。

この2つのガイドラインには重要な意味が含まれています。

特に修繕積立金ガイドラインの前提ではっきりと言っているのは

・現状のマンションの修繕積立金は根本的に低すぎる。

これは正しくて、まったく反論できません。

・機械式駐車場の修繕費用は修繕積立金に加算して賄うべき。

こんな恐ろしいことが書いてあります。

さらに穿った見方をすると

修繕積立金は毎月の屬△燭蠅寮冦金が200円/屬鮴擇襪里

大型マンション等の「明確に安い理由がある」以外にはありえない。

馬鹿な設計事務所(私のこと)にとっては修繕積立金の見直しを行うたびに現状の積立額の2倍以上が必要という結果を目にして

「計算するとこんな高い積立金が必要と出たけど、またどこがで計算を間違ったんだ、確認しなくちゃ」ということが少なくなりました。

機械式駐車場がありながら、現状の修繕積立金が100円/屐Ψ鄙宛紊料塙腓粒様はもう一度修繕積立金が足りているかどうかの確認をしてください。

大規模修繕工事のたびに30万円〜50万円の一時金徴収ということにならぬようにしたいものです。

修繕積立金は管理組合が主導して考えなくてはならない問題

昨日お話しましたように修繕積立金の必要額は管理組合が主導して考えなくてはならない問題です。

「うちは、管理会社に任せてあるから大丈夫」

という組合のうち、一体何割が機械式駐車場の利用料が一般会計に一旦入り、余剰金が修繕積立金に移管されていることを承知しているのでしょうか?

「修繕積立金の適正額がわからない」という声も聞こえます。

これは誰が悪いということではなく、修繕積立金の必要額の算定が難しすぎて、見直しとは言うものの実際は作り直しになります。長期修繕計画を作り直しには建物規模によって多少の差がありますが設計事務所に依頼すれば、この作業に50万円以上の費用がかかります)。

管理組合、管理会社がチェックしようにも簡単にチェックできないことです。

また、理事の中には管理会社に「長期修繕計画の見直しに50万円なんて出せない、もっと安くしてくれ」「付き合いが長いのだから無料でやってくれ」といった「目先の出費を抑えることが組合のためといった本質を理解せずに大きく曲解した理事」の方が組合内にいると管理会社は本当の方法で修繕積立金の算出ができず、やった振りしかできませんから何時までも組合主導で修繕積立金の算定ができません。

さらに組合にとっては頭がいたいことなのですが、管理会社もこれまでの業務について責任を追及されたくないので、長期修繕計画や修繕積立金には積極的に深くかかわらないようにしています。

「問題が顕在化しないうちは、そのことに気がつかない振りをして問題を先送りにする」

こんな恐ろしいことになっています。

つまり、組合は管理会社に言われるままに修繕積立金を支払っているのに、修繕積立金が足りなくなるなんてありえないことだといいます。

一方、管理会社にしてみれば、長期修繕計画の多くは新築時の分譲会社から引き継いだままで、見直しの予算ももらっていないのに、見直しはできない。ということです。

機械式駐車場の修繕資金にご用心

機械式駐車場をお持ちの管理組合の方へご注意ください。

思い当たる節があれば、今すぐ、直近の総会資料をご確認願います。

長期修繕計画書の見直し(作り直し)をするといつも問題になる事項です。

機械式駐車場の利用料は修繕積立金に組み込まれていないのに、機械式駐車場を直す費用は修繕積立金から支出しなくてはならないという問題です。

この問題の一番重要な点は

管理会社は年度ごとに収支報告をしていますので、このことを管理組合の方に伝えているつもりですが、管理組合の方は理事長をはじめ誰もご存知ないことです。

大人の事情を察しない頭の悪い設計事務所(私のことですが)がこの事実を皆さんご存知という前提ではっきりとお話しすると管理組合の理事の皆様と管理会社のフロントの間で険悪な雰囲気が流れ、糾弾が始まります。

管理組合は「機械式を含め駐車場の利用料がプールされている」と思い

管理会社は「駐車場利用費は一般会計に入れて足りない管理費を充当して余ったお金を毎年修繕積立金に移管している」と総会資料の収入、支出の部分で伝えている

といった両者の機械式駐車場の修繕費用の見解の相違が明らかになります。

理事の中には聡明な方がいらっしゃって「あれ、みんなこんな重要な問題知らなかったの?」という発言が出ます。

この問題はお互いに都合の悪いことなので、問題に気がつかないのかもしれません。

「管理組合にとっては機械式駐車場の修繕積立金が新たに必要になり積立金が上がる」
「管理会社にとっては足りない管理費を駐車場利用費で充当していた」

この問題の根本には、修繕積立金の考え方が長らく、分譲会社、それをそのまま引き継いだ管理会社任せになっていたことにあります。

本来は管理組合が主導で修繕積立金の必要額を考えなくてはならない問題です。

修繕積立金の値上げの支援について

多くの管理組合で長期修繕計画書を作成すると修繕積立金が不足していることが明白になります。

本来であれば、この時点で長期修繕計画策定業務は終了します。

つぎのステップとして修繕積立金の値上げとなっていくのですが、ここから先は長期修繕計画とは別業務になります。

組合が主導で値上げを推進できれば良いのですが、なかなか説明や資料作成が上手くいきません。

そこで、設計事務所が修繕積立金の値上げ支援も行います。

具体的には値上げシミュレーションの提示やアンケートの実施と臨時総会への立会いです。

ここまで行うので長期修繕計画書の作成は10万円〜20万円前後ではできません。

最低でも、30万円はかかります。大型物件であったり、周知文の作成を行えば100万円を大きく超えることも珍しくありません。

特に機械式駐車場の将来計画も含まれますと大きな金額となります。

皆様ありがとうございます。

本日、この秋に大規模修繕工事が完了したマンションの理事、修繕委員会の慰労会と打ち上げにご招待いただきました。

いろいろと苦労のあった物件です。

皆様から感謝のお言葉を頂きましたが、本当に感謝をしなくてはならないのはこちらです。

最後まで管理組合がひとつにまとまり、困難に立ち向かわれたおかげで、問題もどんどん解決していきました。

1回でも組合の中が分裂してしまったら、今日の日は無かったと思います。

皆様たいへんお世話になりました。

ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

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