マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2014年03月

明日から新年度

いよいよ、明日から新年度です。

まず、消費税が上がりますね。

消費税の増額でこの半年、建設業界は大混乱です。

材料不足よりも職人さん不足で工期はボロボロです。

移行期間を利用して9月30日までに契約をしていない物件は3月31日までに引渡しをしないと消費税が8%になってしまうので、なんとしても月内に引渡しということで、最後は職人さんの引っ張り合いとなっています。

消費税を増額する決定が移行期間の締め切りである9月になってから決まったので、工期が短い工事はそこから発注するという「無茶な発注」「駆け込み発注」が相次いだようです。

その影響で現在進行している物件も工期は遅れ気味です。

この混乱は何時まで続くのやら・・・・

新年度ということで、新入社員の季節ですね。

大規模修繕の業界では、新築の経験があった方が良いので、高齢な社員が多いので、新入社員で新卒と言うのは少なかったのですが、最近は建設会社では新卒を採用して育てることに取り組んでいる会社も出てきています。

現在担当している現場にも、建設会社のアシスタントとして1年目の社員さんが居ます。

これまで、どの現場でも「居住者の目線で考え、行動するとトラブルが少ない」と言うことをベテランの現場監督に話しても、なかなか行動や考え方は変りませんでした。

どうしても、工事優先の考え方でトラブルの原因になることもありました。

その点、新人さんは余計な先入観や固定観念にとらわれないので、飲み込みも早く、お客様目線で考えるので、配布物も1度チェックすれば、なかなか良いものが出来上がってきます。

結局は経験よりもその人のセンスが大事なのでしょうかね。

建築を良く知ったベテラン社員に大規模修繕を教える養成だけではなく、新卒に大規模修繕を教える養成も必要ですね。

ジャズの名演をBGMにしないで

只今、ビックコミックで連載しているBLUE GIANTというジャズを題材した漫画があります。

その中のひとコマで「ジャズは激しい音楽」というのがあります。

まさにそのとおりです。

かなり前から、飲み屋やそばやはてはコンビにまで「名演」といわれているクラッシクジャズを小さな音でBGMにしております。

でかい音で聞くとしびれる演奏を小さな音でBGMとして流すことに何の意味があるのでしょうか?

ジャズに対してこのようなふざけた扱いを行っていることについて、「演奏者に対する冒涜以外の何物でもない」と不満があった私には、とても面白い漫画です。

そういう意味では、一人で行ける昔の爆音ジャズ喫茶はよかったですね。

分譲中止になったマンション 取り壊しても残るもの

分譲中止になったマンションが取り壊しになることは昨日お話しました。
でも、この1件はこれで落着・・・・

とはなりません。

皆様は覚えていると思いますが、もう10年ほど前に世間を騒がせ、建築業界の信頼を失墜させ、建築関係者の大きな傷を残した耐震偽装問題がありました。

それに対する行政の対応のまずさから確認申請が大幅に遅れて多くの会社が倒産しました。

この事件では建築技術者の社会的なモラルと責任が問われたわけですが、今回の事件はその教訓が全く生かされなかった残念なできごとです。

このマンションの現場監督はたぶん意図的に「ウソ」をついたわけではないとおっしゃるかたもいるかと思います。

そもそも「元々の設計にスリーブ(梁の貫通孔)が入れられていなかった」のが原因では?
と思う方もいます。

しかし、私が問題にしているのは建築技術者の社会的責任に対して自覚がなさ過ぎるということです。

設計の「初歩的なミス」に全く誰も気が付かないで工事が進んでしまったこと。

本来であれば、それを修正する機会は上長のチェックを含め、何回かあったはずなのですが、修正できずに梁や上階を作ってしまったこと。

そして、最後には鉄筋等で適正に補強されていない梁を設備担当の会社が勝手にコア抜きしてしまったこと。建築会社がチェックできなかったこと。

さらに事件を元請け工事関係者が早急に補正できずに、インターネットでの告発で明るみに出たこと。

このようにいくつもの小さなミスやチェック漏れが重なっています。

しかも、この事件が日本有数の分譲会社、工事会社、設計事務所が手掛ける最重要物件(新最上級グレードの第一号物件)で発生したこと。

つまり、「建築関係は相変わらず、いい加減」「インターネットでの告発が無かったら黙っていたのでは?」「超一流の会社の最上級物件でこの有様なのだから、ほかではもっとひどい」という印象を社会全体が感じていることです。

10年前の耐震偽装事件の発端は現場担当者がこれまでの経験から建物規模の割りに鉄筋の量があまりに少なく構造計算の正しさに疑いを持ったことです。

一般的な設計と工事監理の流れでは

設計のスケッチ段階で給水管、排水管、給排気ダクトをスリーブ貫通にするか梁下を通すかの検討をしています。構造設計者にスリーブ補強が必要な箇所を伝えます。

構造図の最終チェックは設計者が行います。

設計のミスで、梁貫通を忘れても、現場では必ず躯体図を作る段階で建築、設備、電気の図面を重ね合わせ、落ちがないようにチェックをしています。

躯体図は監理を行う設計事務所がチェックします。

コンクリート工事前の鉄筋の配筋検査でスリーブの補強は重点チェックポイントです。

まず、設計者担当者がそのまま、工事監理をすれば、スリーブの落ちや忘れは簡単に気がつくと思います。

しかしながら、業務効率から設計者と工事監理者が別人としたのであれば、スリーブの忘れに気がつかないまま工事が進んでしまうかもしれません。

でも、現場の担当者のレベルでスリーブの少なさに気がつき、施工図を確認したり、自分で簡単なスケッチを起こして梁貫通の存在とスリーブの漏れに気がつくはずです。

分譲中止になったマンション とうとう、取り壊し

新聞等でも大々的に報じられた、工事中のミスが原因で分譲中止になったマンションですが、とうとう取り壊されることになりましたね。

安全な建物をつくり販売する立場から考えると正しい判断だったのでしょうけど、分譲を心待ちにしていた購入者の皆様の心情を考えると、これでよかったのか?と疑問も残ります。

今後の建物の資産価値と評判を考えると分譲会社の方は超高級物件だけに「傷もの」を売るようなマネはしたくないのでしょうけど。

一番の迷惑は近隣の皆様でやっと工事が終わったと思った矢先に解体工事が始まり・・・

騒音がこれから2年以上続くのかと思うと「うんざり」では済まされませんね。

建物を建てると言うことは、社会資産を作ることですから、たとえ民間の物件であっても「社会性」が求められます。

その「社会性」の最低限の部分は「安全・安心」だと思います。

でも、そう考えるとこの1件は取り壊し、最建築で解決に留まらない大きな影響を社会に与えるかもしれません。

FNNニュースより (03/18 12:02)

高級マンション施工ミス問題 三菱地所、取り壊して建て替えへ
鹿島建設が建設し、三菱地所レジデンスが販売した東京都内の高級マンションに施工ミスが見つかった問題で、三菱地所は、マンションを取り壊し、建て替えることを決定した。

東京・南青山の「ザ・パークハウス グラン 南青山高樹町」は、鹿島建設が建設し、三菱地所レジデンスが販売を行っていた高級マンションだが、2013年12月、壁などの中にある配管を通すための穴が、設計通りに作られていないなどの施工ミスが見つかり、契約者への引き渡しを中止していた。

三菱地所レジデンスは、17日までに、このマンションを解体して建て直すことを決め、費用は鹿島建設が全額負担することになった。

建て直しの完了には、3〜4年かかる見通しだという。

更新さぼっておりました。

特に深い理由はありませんが、社内行事もあり、連休に入りなんとなく更新を怠けてしまいました。

申し訳ございません。

それにしても、今年は春が遠いです。日中は暖かくても朝、夜は寒いです。

自分のブログを見ると、昨年の今頃はサクラ満開でしたね。

週末は満開になると思います。

皆様よいお花見を

桜が咲いていました。

朝夕はまだまだ寒い今日この頃ですが、仕事で千葉の柏市近くに伺うと桜が咲いていました。

最初は梅?かと思いましたが、良く見ると「かわづ桜」と名札が掛かっていました。

ネットで調べると「オオシマザクラ とカンヒザクラの自然交雑種であると推定されている。1月下旬から2月にかけて開花する早咲き桜である。」とのことです。

本来の開花時期より一ヶ月ほど遅れているのですね。

先日工事中のマンションでルーフバルコニーの修繕方法を検討していたら、お住まいの方から「来週あたりうちのカワヅサクラは咲くぞ」と声を掛けられました。

確かに鉢植えのサクラのツボミが膨らんでいましたが、ずいぶん気がはやいなぁと思っていましたが、この桜だったんですね。

kawazu

建物全体の調査を行って出てきた問題点2

2つ目の問題点はシーリングの軟化です。昨年メーカーとともに調査したのですが、そのときに「異常はありません」との報告でした。

ところが、シーリングの軟化が出てきました。

シールの軟化は表面がべとついていれば、わかるのですが、表面は固化しております。内部が軟化しています。

触った感じは「中が若干柔らかいかな」という感触でした。

「シーリングの軟化 建物の全体で見られます。
通常の撤去方法では、撤去できない状況です。撤去に追加金額が発生します。
シーリングメーカーに金額支援の交渉を行っております。」

と報告しました。

シーリングメーカーは自社の製品を使ってくれれば、「撤去費をほんのわずかですが、支援します」とのことです。

普通に考えれば納得いかないことですが、でも、無いのとあるのでは大違いです。

ここで、気をつけなくてはならないのは、シーリングの軟化はアルミサッシの周囲すべてで発生しているのではなく、太陽光があたる場所、あたらない場所で軟化が起きる、起きないという差があります。

そのため、すべてのシーリング数量に対して撤去費は請求できません。

面倒ですが、各窓ごとに軟化数量を積算して追加工事費を算出します。

建物全体の調査を行って出てきた問題点1

仮設足場を掛けて建物を調査したところ「想定外の問題」が2つも出てしまいました。
どちらも費用が大きいものです。

ひとつ目は タイルの大きな面積での浮きです。
建物の西面に発生しています。
2崢度の大きさで5箇所ほど集中して浮いています。
合計10屐2,000枚として、1枚550円の計算ですから110万円の増加になります。
ここまで浮いていると接着剤の注入で補修するというわけにはいきません。

外壁面および破損の大きい部分は落下防止対策を考えねばなりません。
一度タイルを剥がし、下地をつくり再度タイルを張ります。

こんな劣化は調査段階ではなかなかわかりません。
原因は東日本大震災等の地震が考えられます。

敷地が広く建物が四角いならチェアゴンドラを降ろす等の確認の方法がありますが、敷地が狭く建物がセットバックし(段々畑状)出窓も多いとなかなかチェアゴンドラを降ろせません。費用も20万円前後掛かるためあまり採用できません。

バルコニー内の部分的なタイルの浮きは接着剤注入でタイルの落下を防ぎます。
(試験施工を行い充分に接着できていることを確認します)

補修の方法は工法に優先順位を付け「張替え工法(高い)」と「接着剤注入工法(安い)」を状況によって使い分けます)

ヽ以鼻頁紡使楼和隋⊂況ひどく、注入では対応できない部分)→張替え工法

外壁(落下した場合に地上まで距離があり危険な箇所)→張替え工法

3以鼻淵襦璽侫丱襯灰法偲があり、地上まで落下しない箇所、範囲小)→注入工法

ぅ丱襯灰法次ο下内(落下防止策を行う)→注入工法

この増加した費用をどのように捻出するかと言えば

1.工事予備費を5%見ておく 4,000万円の工事なら200万円

2.工事数量を調査劣化数量に割り増しを掛けて算出する

3.調査劣化数量が少ない場合は経験値で工事数量を想定する。

(外壁面タイルの3%が劣化していると想定する)

設計段階から上記のうち2つを採用しておくことが重要です。

DSCF5611

DSCF5423

居住者と施工会社の間にある溝

ある管理組合での大規模修繕工事での出来事です。

大規模修繕工事で網戸の取り外しを行うのですが、マンションの各お宅内に網戸を収納するスペースがないとのことで、工事と同時に網戸の張替えを行い、工事完了まで施工会社で預かり、工事完了後に取り付けられませんか?との御提案がありました。

施工会社は受注金額が増えるので、快く受注しました。

ところが、いざ、工事となると問題が生じました。

網戸を誰が取り外し、又付けるのか?

その工事を何時、行うのか?

施工会社は足場が組み終わってから網戸を取り外す日程が決まり次第、各戸にお知らせしますと答えました。

「バルコニーの無いお部屋の網戸の取り外し、取り付けは落下の危険が伴いますので、我々がサービスで行います」とアナウンスしましたが、管理組合はそれでは遅すぎるという不満が出ました。

施工会社は仮設足場の設置工事は天候によって終了日が前後するので、組み始める前から網戸の取り外しに訪問する日時の連絡はできないという言い分です。

組合の理事が周知のタイミングが遅すぎると不満を持つ理由をよくよく伺ってみました。
理事が早く知らせて欲しいと言っている理由は、網戸の取り外しを職人さんにお願いするために起きる心配ごとです。

散らかった部屋に職人さんに入ってもらうわけには行かないので、部屋を片付ける時間が欲しいこと。

網戸のある窓が家具の陰になっているお部屋もあるので家具の移動をする時間が欲しいこと。

そのために居住者は網戸を外す大まかな予定を知りたいというのが、組合が周知を急いで欲しい理由です。

つまり、施工会社は「○月○日の何時」に職人さんを間違いなく手配をすることに注目していますが、居住者としては「いつごろまでに部屋を片付けなくてはならないか」に着目しザックリした予定を知りたいのです。

お互いが「訪問のタイミング、時間を知りたい」という点では一致していても、両者の意図を理解しないと、居住者と施工会社の間にすれ違いが生じて、上手くいきません。

設計事務所が両者の間に入って「両者の言葉の意図を翻訳する通訳」となれれば、工事は上手く進みます。

猫のいるマンション

毎日の様にダクトの上で暖を取っています。.

のんびりしていて、とてもうらやましい存在です。

出会うたびに癒されます。

でもこのダクト、3階にあるんです。

どうやって、上ってくるんでしょうね。

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