マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2014年04月

足場解体前検査を行いました。

土曜日に足場組合の皆様と足場解体前検査を行いました。

理事、修繕委員の皆様と屋上に上がり、ルーフバルコニー面を経由して、バルコニー面や妻壁の修繕状況を見ました。

外周に沿って1周しました。

現場には工事前、工事中の写真を用意して頂き途中経過をわかるようにしました。

「劣化部分がこんなにきれいに直るのですね。」と感心されました。

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施工会社のプレゼンテーション

今秋着工の2件目の物件のプレゼンテーションを行いました。

公募をして、8社応募があり、書類選考を行いそのうち5社から見積を取得しました。
そこから、3社を選定してプレゼンテーションをお願いしました。

施工会社を募集する際にいくつか条件をつけます。
お願いした施工会社が保証期間中に倒産しないことを確認するのが主目的です。

また、その会社が同規模以上の工事を何件か行った経験があること
現場監督さんもマンション大規模修繕の経験があること。
つまり、大規模修繕がきちんとできるといったことです。

昨今の建築ラッシュで経営状態が良くなく、大規模修繕工事の経験が少ない会社も公募に応募してきているようです。

そんなことが、なぜ分かるのか?と疑問をもたれるかと思います。

見積を徴収する会社からは、見積書だけではなく、大規模修繕になれているかどうかが分かるような提案書の提出をお願いしています。

そうすると、見積金額が他社よりも大幅に安くても、提案書の内容が大きく的を外れていたり、その工事の肝となるような修繕箇所や仕様に対して、減額提案を行い設計の目的が果たせなくなったり、単価を勘違いしたりと、大規模修繕に不慣れなことがはっきりと分かる見積書、提案書となってしまいます。

たとえ「実績件数を盛って」も組合いにそれがすぐに分かってしまいます。

設計事務所の仕事は組合員の皆様にどこを見ればよいかを見つけ、お知らせすることです。

桜散る

東京都内はソメイヨシノが終わり、八重桜が咲いています。

ソメイヨシノのように一斉に咲く桜も見事ですが、そのほかの桜にも趣きがありますね。

ソメイヨシノは種子を作らず、接木で増えていきます。

いわば、遺伝的にひとつの木から作られたクローンですので、一斉に花が咲くそうです。

ひとつの木からのクローンということは、大きな被害を出す病気や害虫が現れると全滅の危機にさらされます。

そんなソメイヨシノが大好きな日本人というのもどこかこの花に似ているのでしょうかね。

3月の中旬に行われたプレゼンの結果を知らされました。

残念ながら「不合格」とのことです。

落選理由が見積もり金額の差だとしたらあきらめもつきますが、提案内容の差ならとても悔しいです。

しかしながら、「見積金額の差以上の価値をお伝えすることができなかった」のは私の至らなさですので、反省しなくてはならない部分です。

すんなりと、結果が出なかったのは、プレゼンテーションをお聞きになって、私どもの提案に共感し応援していただいた理事の方がいたおかげとするならば、たいへん失礼ですが、この場を借りてお礼をもうし上げます。

また、最終的に選定頂けなかったのは、私たちのプレゼンテーションが至らず、説得力を持たなかったためです。お詫びいたします。

今後は精進を重ね皆様から選んでいただけるように努力いたしますので、お許しください。

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鬼軍曹とプレゼンテーション

今回のプレゼンを後から振り返ると「鬼軍曹」の指摘のおかげで何とか形になっています。

あとは吉報を待つだけです。

その昔は、マンション修繕の調査診断、設計監理業務は管理会社からの紹介での受注というのが多かったと聞いています。

しかし、現在はほぼ100%の物件で複数の設計事務所による競争が行われ、その多くでプレゼンテーションの結果によって設計事務所を決めています。

また、施工会社の選定の際にも最終審査はプレゼンテーションで行っています。

つまり、大規模修繕の受注のためには、きちんとしたプレゼンテーションができるようになる必要があります。

わが社の鬼軍曹も今回のプレゼンテーションの結果次第では、次回のプレゼンテーションの前に練習を我々に課し、ロールプレーンと称して、鬼軍曹の前での本番さながらのリハーサルを課すかもしれません。

「実戦のように訓練をし、訓練のように実戦をおこなうことが勝つためには必要」と言われると・・・そのとおりですので、反論できません。

でも、上手いプレゼンテーションを行うために練習するというのは、ちょっと違うと感じています。

アナウンサーが話すように上手く話せたとしても、受注ができるとは限りません。
恐ろしいことに落選理由が「プレゼンテーションがプロのように上手かった」というのがごくたまにあります。

こんな理由を聞かされると、もう、どのような練習をすればよいのかさっぱりわからなくなります。

でも、逆に言えば、プロのように上手いとは、「話し方は上手いけど、中身に選ぶ理由が入っていない」という評価なのかも知れませんね。

ちなみにわが社の鬼軍曹のチェックは

プレゼンテーションの中身が的を得ているか?

それをちゃんと組合の方に伝わるように作られているか?

組合が用意する質問に的確に答えられる準備をしているか?

といった難度が高いチェックです。

鬼軍曹のチェック内容が的外れなら直しませんが、これが的を得ているですね。

営業と顔を見合わせ、「これから、頑張って直すか?」「直さないわけにはいかないですね」となります。

Wの悲劇

営業担当者と会社で待ち合わせていたので、一旦会社に戻り、荷物をまとめ設計事務所選定のプレゼンに出かけました。

今回のプレゼンの内容については、特に管理組合さんからは指示、要望はありませんでした。

そこで営業、設計、組合員(パートさんがあるマンションの組合員さんなのでその立場で加わってもらいます)のそれぞれの立場で何を提案したらよいか?提案されたらうれしいか?提案しないとまずいか?をプレゼンの2週間前に話し合いました。

現地調査と情報収集を行なったところ、劣化面では、気になる部分がいくつか、管理・運用面で上手く使われていない部分、防犯面で女性や子供にとっては怖い部分がいくつか見つかりました。

特にプレゼンテーマが決まっていないので現地調査の結果に加え

1.会社の業務実績

2.他の組合さんはどんなことで困っているか

3.大規模修繕の準備の流れ

4.自社の大規模修繕への考え方

5.現状の建物の問題点

6.問題点の解決方法

7.担当予定者の実績

などをお話することにしました。

現地調査結果で見つかった問題点をピックアップして、解決策とともに木曜日までにパワーポイントにまとめました。

金曜にチェックをしたところ
パートさんから「ぜんぜんダメ」「こんなんじゃ受注できない」「やる気が感じられない」と「強烈なダメ」が出て、これまでにできた部分にデザインを付けつつも、足りない部分を作け加えることにしました。

足りない部分については、私も営業担当者も「そこは、口で説明するから・・・」と言いましたが、

「プレゼンは口で説明するものではなく、お客様が見るだけで想像できるように示してあげるのがパワポを使ったプレゼンの目的です。」と反論のしようのない正論を説かれ(泣きながら)夜半までかけて作り直しました。

つくり直したものを早々にコピーしておきました。

いや〜、パートさん普段は温厚でやさしい方なのですが、組合員さんの代表としてプレゼンをチェックするとたいへん手厳しいです。

まるで、映画「フルメタル・ジャケット」に出てくる鬼軍曹 ハートマン軍曹です。

指摘は、ハートマン軍曹も耳を覆いたくなるくらい厳しく、激しく、まるで穴があったら入りたくなるような・・・・キツイ内容でした。

でも、組合員の視線でプレゼンをチェックしたときに「物足りなさ」を感じ、「熱意」を感じられなかったのは、私に「これで、充分伝わるでしょう」という「慣れから出たおごりのようなもの」があったのかもしれません。

Wプレゼン

タイトルは昔の漫才コンビの名前ではありません。

先日、午前中に施工会社を選ぶプレゼンに参加。午後からは、設計事務所を選ぶプレゼンに選ばれる立場で参加ということがありました。

選ぶが側のプレゼンは行くだけなので、気が楽・・・ではありません。

遅くともプレゼン時間の30分前に会場に到着して、会場設営をしなくてはなりません。

我々は業務の一環で、慣れているので組合の皆さんにどのような会場にすれば良いかをお話しながら、ベストの会場設営をしなくてはなりません。

管理会社のご担当とともに机の配置と次の施工会社の控え室の設定を行います。

組合の方が見えるまでには、どのようなレイアウトにするか決めないと「段取りが悪い」ということになります。

一番目の施工会社の方も会場に到着され、控え室にお通し(施工会社さんの登場はいつも早いですので、控え室が必要ですね)

施工会社さん同士が鉢合わせをしないように控え室はできればあった方が良いです。

マンション内で行うのであれば、管理員室等でもよいかと思います。

開始時間の10分前までには組合の方がそろいました。プレゼンの全体の流れの説明を行います。

評価の方法等あらかじめ、打ち合わせをしていた内容の確認をして、指定時間とともに施工会社の皆様にご入場していただきます。

司会は設計事務所が担当します。

この日は3社からプレゼンテーションを受けました。

プレゼンテーションはトラブルもなく無事終了しました。

その後、どの施工会社さんと折衝を進めるかを理事の皆様を中心に話し合いました。

自社がプレゼンテーションを受けるのは、午後からですので、一旦会社に戻りました。

理事長様から「お客様の声」を頂きました

先日感謝状を頂いた管理組合の理事長さんから「お客様の声」を頂きました。

たいへんありがたいことです。

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私たちのマンションは小規模で理事会は輪番制です。そのためマンションの規模から修繕委員会を作ることはせずに設計事務所をパートナーとして専門的見地から組合のサポートをお願いすることを決めました。築12年の工事に向けて大規模修繕工事の準備を2年前の理事から今期の理事まで3期に渡って準備から設計、工事を行ってきました。理事会が3期にわたるため、ホップ、ステップ、ジャンプといった感じで準備をおこなってきました。

1年目の理事はホップとして設計事務所を選び、2年目の理事はステップとして、調査診断、設計、施工会社選定を行い、今期の理事がジャンプとして工事を担当しました。私たちは毎月、工事の進捗状況の報告を受け、仮設足場に登り工事の検査も行いました。

組合側に準備から完成まで一貫してかかわる理事がいないので、工事が上手くいくかどうか不安でしたが、管理会社と設計事務所のフォローもあり、工事中に大きなトラブルもなく工事は無事完了しました。1年任期の輪番制の理事会の場合、長期にわたる議案の継続は引き継ぎを含め難しいと思います。設計事務所に調査診断設計監理を一貫して委託するのもひとつの手だと思います。

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理事長ありがとうございます。

年末に1年目点検に伺います。

これからも、精進してまいります。



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桜の都

先週末から一気に桜が先初めました。

五反田、目黒、大崎といったご近所だけではなく、工事監理で遠方に伺う先々でも、満開の桜並木が迎えてくれます。

乃木坂、川口、氷川台・・・

どこも、ご近所の方が一気に咲いた桜に見とれています。

札幌では、桜が集中的に植えられている場所は限られています。

東京は桜の都ですね。

皆様にもおすそわけです。

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表彰状を頂きました。

昨年秋に着工して、年末に竣工したマンションの理事会に出席しました。

残務処理の結果報告を行い、業務の完了をお伝えしました。

管理組合様よりねぎらいの言葉とともに感謝状を頂きました。

とても、ありがたい瞬間です。

思えば、着工直後に現場監督が検査入院で交代したり、シーリング軟化の範囲が予想を超えたりとハプニングの連続でした。

シーリングの職人さんの技術が今ひとつでやり直しをしてもらったこともありました。

ウレタン防水の厚さが足りずにやり直しをしてもらった部分もあります。

敷地外からの雨水を敷地に入れないために排水溝を新設しようとしたのですが、道路が私有地ということがわかり、排水先の確保に頭を悩ませたこともありました。

その都度、どうなることやらと思いましたが、急遽ピンチヒッターとして登場した現場監督の活躍で何とか無事に竣工することができました。

やっぱり、業者選定を行うときは現場監督さん選びが大事です。

感謝状2

4月1日

本日、理化学研究所から所員の小保方氏の「世紀的な一大発見」発表からたった2ヶ月での「捏造」報道との発表がありました

テキストだけのニュースを見たときにはいくらなんでも、「エイプリルフール?」かと思いました。

論文も含め、「重大発表」前に社内で上司が精査しないのでしょうかね。

「重大発表」ってその会社の「顔」となる仕事のはずです。

建築業界で言ったら小保方さんと同じ30歳前後ですと早くて課長、普通は係長、主任クラスですから「その会社の顔となる仕事」には必ず上司がいて、確認を取りながら仕事を進めます。

いくら優秀な社員であって、中心として働くことはあっても前面に出て責任をとるのはその上司です。

研究者の世界はプロジェクトチーム単位で完結なのだから異なるのかも知れません。

しかし、なぜか、いまごろ論文の体をなしていないとか・・・
研究ノートが3年で2冊とか研究者として未熟とかズサンという調査結果を発表しています。

なぜ、今頃になって調べるのでしょうか?

所内審査とかはしないのでしょうかね?

そもそも、理化学研究所って日本ではトップの研究組織です。

それが「組織としてどうなんでしょうね?」という厳しい状況です。

これに似た話しを最近書きました。

例の分譲中止になり取り壊しが決まったマンションです。

日本でトップと言われる分譲会社、施工会社、設計事務所が揃った物件で起きた大問題

分譲中止になり、解体が決まったマンションの1件も合わせて、このような事件が起きることが10年前の4月1日に聞いたならいくらなんでも「エイプリルフール」=「ブラックジョーク」=「ありえない話し」です。

バブル崩壊後の「失われた10年、20年」と言われて久しいですが、実はとても大切なものが失われている気がします。
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