マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2016年01月

芸能報道の裏側でひっそりと

年明けから、国民的男性アイドルの解散問題と女性タレントの不倫問題に隠れて、昨年、マンション管理組合と建築関係者に大きな衝撃を与えた横浜のマンション傾斜問題に大きな動きがありました。

1月15日の日本テレビの報道によりますと

横浜市のマンションが傾いている問題でマンションの管理組合が15日、建て替えに関する2回目の住民アンケートの結果を公表した。

 全棟建て替えを希望する住民が全世帯の89.1%となり、法律で規定されている住民全体の5分の4の賛成を上回ったため、来月末の住民総会で「全棟建て替え」が正式に決定する見通し。

http://www.news24.jp/articles/2016/01/15/07319897.html

ということです。

ここに書かれている住民アンケートは組合員アンケート 住民は組合員のことと思われます。

建て替えのひとつのハードルであった組合員5分の4の合意が取れ、建て替えに向けて進むことになりそうです。

建て替え決議は解決の終着点ではありません。

建て替えによって全ての組合員に少なからずご不便が出ます。

再び平穏に暮らせる日々が来るまでのご苦労を想像しますと、ただ頭が下がります。

しかしながら、今回の建物の傾斜について原因や再発防止策は発表されていません。

杭に問題があったと言われていますが、マンションに暮らす人にとって、漠然とした不安が残ったままです。

私も所属している、マンション大規模修繕協議会では、来月末に、今回の傾斜問題についてセミナーを開催します。

http://www.renovaters.net/seminar-special/marunouchi.html

限定100名ですので、お早めに申し込みください。

お申し込みはこちらです。

http://www.renovaters.net/entry.html

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外壁タイルの浮き

外壁タイルの浮きについて質問を頂くことが少なくありません。

原因が施工ミスによるものなのか、劣化によるものなのか その判断はなかなか難しい問題です。

「外壁タイルが浮くことはありえない、許されない」という意見から「10年以内に外壁タイルの5%程度は浮く」というものまで、「専門家」の意見も様々です。

では、どのあたりが施工ミスかと判断されるのかと言えば、5%を大きく超え10%を超えた状況ですと、劣化と言うには、無理があります。

分譲会社に連絡して、原因と今後の対応について説明をお願いすることもひとつの方法です。


長期修繕計画書の功罪 その11

分譲マンション大規模に長く関わっていますが、ここ数年の修繕工事費の高騰は、かつて経験したことのない上昇幅であるということを何度かお話しています。

そのような、状況は私たちのような設計事務所よりもマンション管理会社のご担当者の方も、よくご存知のはずですが、組合員の皆様には、なかなか上手く伝わっていないという現実もあります。

分譲会社が分譲時に作成した長期修繕計画書も、工事項目の設定と工事単価の見直しが不充分であれば、そこで想定している工事費が修繕予算の根拠にならない(大幅に想定金額が安い)というケースも少なくありません。

本来は修繕積立金設定の根拠とすべき長期修繕計画書よりも、国土交通省が発表した「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」で開示された金額のほうが、よほど現実に必要な積立金に近いものです。

にもかかわらず、管理組合の理事や管理会社の中には「国は高い金額を提示している」「実際はこんなに必要ない」「工事会社の中には安く工事ができる会社がある」と「現実と大きく乖離した希望」を信じたい人もいます。

一般論になってしまいますが、人間というのは「自分が望む答えを信じやすい」という習性があるようです。

積立金の値上げを避けたい組合員としては、建設関係の友人やマンション管理士から「工夫さえすれば、修繕工事費を抑えることができて、積立金も国土交通省の金額まで、値上げしないで済ませることができる」という話が聞ければ、それを信じたくなります。

しかし、現実は国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」で示した金額は適正かやや安め(ガイドライン発表後に工事が高騰したため)です。

長期修繕計画書の功罪 その10

多くのマンションで修繕積立金が不足している実態があるにもかかわらず、実は8割以上の分譲マンションには、長期修繕計画書が整備されています。

しかしながら、将来的に分譲マンションの8割近くが修繕積立金不足に陥ると予想されています。

修繕積立金の額は基本的に長期修繕計画書から算出されることになっていますが、このような現実を前に、現在管理組合に整備されている長期修繕計画書が本当に正しく機能しているのか?といえば、「甚だ疑わしい」というのが正直な本音です。

実は、私も管理組合に大規模修繕の工事予算を算出すると、必ずと言って良いのですが、マンション分譲時の長期修繕計画書に想定された工事をはるかに上回り、理事、修繕委員の皆様からその説明を求められます。

その長期修繕計画書を拝見しても、まったくと言ってよいほど、想定されている工事に対して、内容、仕様、工事数量、工事単価の記載はなく、建築工事から設備工事、電気工事、外構工事までが、A3版1枚に詰め込まれています。

各工事項目を見ても、経費の項目が無かったり、共通仮設費が無かったり、不充分なものが少なくありません。

まして、大規模修繕工事費が、小規模マンションであっても1戸あたり100万円程度しか想定されていません。

はっきり言えば、比較の仕様がありません。作成された方に説明していただかない限り、既存の長期修繕計画の工事予算と私の工事予算書の差の説明はつきません。

初めから、工事費が不足することが明らかな長期修繕計画書です。
そのような長期修繕計画書なら、いっそ無いほうが良いと思いませんか?

既存の長期修繕計画書を廃止するにしても、それに変わる「正しい長期修繕計画書」がないと、差し替えることもできません。

長期修繕計画書の功罪 その9

ここまで、長期修繕計画と修繕積立金いろいろとお話して来ましたが

将来の修繕資金の不足に備え、管理組合は何をすればよいのか?
ということになります。

ひとつの答えは、長期修繕計画書の見直しはひとまず置いておいておき
積立金の根拠は何か?どのような計算をしたのか?等、あまり深く考えずに、
修繕積立金の月額を1万5千円程度に設定すると決めることです。

非常に乱暴なお話で、お叱りうを受けるかもしれません。

無責任な話かもしれません。

しかしながら、75屬僚燦佑任△譴弌↓屬△燭蠏邀200円の積立金となります。
マンションの規模によっては、ガイドラインの平均額に届きませんが、まずまずの金額だと思います。

月額1万5千円であれば、年18万円、12年で216万円です。12年目で大規模修繕をおこなったときに積立金を残すことができます。

多くのマンションで大きな問題となっている築24年目から36年までの間に発生する資金不足も、36年間に18×36=648万円となり

1回目、2回目、3回目の大規模修繕で戸あたり150万円掛かったとしても450万円
築30年目の設備の大規模修繕に150万円掛かったとしても合計600万円ですから6年後との鉄部塗装を勘案しても、何とかしのぐことができるだけの資金を作ることができます。

また、1回目の大規模修繕が12年目に実施するとしても、それ以降の修繕周期を15年に伸ばせば、3回目の大規模修繕は12+15+15=42年目ですから756万円の修繕資金が溜まります。

このように考えるに至った経緯については、次回にお話いたします。

長期修繕計画書の功罪 その8 せめて自家用車並みに

修繕積立金の見直しについてお話しすると多くの組合では、改定後の修繕積立金があまりにも高すぎるというお叱りを受けることがあります。

例えば、現状の月額140円/屬鬘横毅葦/屬砲垢襪般1.8倍の値上げです。

具体的には、70屬里宅なら、毎月の修繕積立金が9,800円から17,500円になり7,700円の値上げです。

しかしながら、自家用車と比べた場合、そんなに修繕積立金は高いものなのでしょうか?

たとえば、新車を購入すると考えると、諸費用込みで250万円程度の出費は掛かるのではないでしょうか?10年間乗るとすると、月2万円程度になります。

このほかに、10年間で車検が4回40万円、任意保険が40万円、税金が50万円ほどかかります。

合計すると130万円、月1万円ほど掛かります。

このほかに駐車場、ガソリン代も掛かりますが、維持費と言われるものだけで、合計3万円毎月掛かっています。

これに比べると、マンションの修繕積立金は低額ではないでしょうか?

しかしながら、不動産情報を検索すると、築年数が若いマンションでは、現状の月額140円/屐9,800円はそれほど低くはありません。

しかしながら、今のままでは、確実に将来、修繕積立金不足になってしまいます。

このようなことを組合の皆様に言う人は多くないのも現実です。

せめて、自家用車を維持する金額の半分程度はマンションの共用部の修繕に、また、同額を専有部分のリフォームのためにご用意ください。

長期修繕計画書の功罪 その7

昨年来、長期修繕計画と修繕積立金についてお話しています。

耐用年数の短い、木造の住宅なら修繕費用が掛かるのが、分からなくはないけど、鉄筋コンクリートのマンションってどうしてそんなに修繕費用が掛かるの?という疑問をお持ちの方も少なくないと思います。

そこで、今回はちょっと、別の面からお話してみたいと思います。

建物のライフサイクルコストということばをお聞きになったことがありますか?

建物が企画、建設されてから、解体撤去されるまでの総額費用とその割合を示すものです。

詳しくは大手建設会社のホームページをご確認ください。

http://www.kajima.co.jp/tech/tatemono_sodan/admin_lcc/lcc/index.html

分譲マンションに関するものはありませんが、建設費のほかに建物維持費、管理費、光熱費などがかかります。

建物の用途によって、その費用、割合は変わってきますが、ここで大切なことは、どのような用途の建物であっても、建物の建設費と同じ位修繕維持費が掛かるということになります。

建設費が坪50万円の建物であれば、専有部20坪のマンションとすると、共用部も含めると建設費は1,200万円ほど掛かる計算になります。

それを一般にマンションの耐用年数といわれている60年で割ると、年あたり20万円となります。

年20万円ですので、月1万6千円となり、屬△燭蠅侶邀曚252円となります。

機械式駐車場があれば、これに加算されるので、費用はさらに上がります。

屬△燭100円前後の積立金では、まったく足りていないことが、分かるかと思います。

新年、明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い致します。

元旦に祖母のいる施設に家族が集まりました。

105歳の祖母と5歳の姪は100歳違いです。

100年 1世紀とは・・・

また、来年も皆元気で集まれますように。

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