マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2016年04月

応急危険判定士の苦悩

熊本地震から2週間がたちましたが、いまだに、避難をしていて、家に帰ることができない人が3万8千人を超えています。

いまだに余震が続き、被災した自宅が倒壊しない保証も無く、とても自宅に帰ることができない状況です。

最近ニュースで聞いたことがあると思いますが、地震で被災した建物の安全性を確認する「応急危険判定士」にしても、「危険」とは言えても、「安全」とはなかなか言えません。


「応急危険判定士」は建築士が講習を受けることによってなる事ができます。(多くは民間の建築技術者)

今だに、余震が続いている以上、建物の中に入って状況を確認することにも危険が伴います。

木造の建物の耐震要素である筋交い(すじかい)が壁の中に隠れているので、バランスよく配置されているか、接合部が適切か、地震によって壊れていないのかを確認しるのですが、建物の外からは確認しにくい状況です。

地方自治体が「応急危険判定士」に出動をお願いするのですが、調査診断によって「応急危険判定士」を余震の危険に晒してよいのか?という疑問もあります。

熊本近郊、福岡在住の「応急危険判定士」の方々は、どうすれば良いのか、何時まで待てばよいのか、悩まれていると思います。

なぜ、救援物資が届かないのか?

地震の報道を見ていると、救援物資を必要としている人の元になかなか上手く届いていないようです。

我が国には、世界に誇れる流通網があると思います。

「高速道路が不通」、「仕分け作業が間に合わない」というのが、原因と言われています。

しかしながら、想定外の有事に対応することができる組織がもうひとつあります。

それは、自衛隊です。

まして、非常時のロジスティック(兵站)については、専門家です。

さらに言えば、避難所に入りきれない人があふれていますが、自衛隊は野営の専門家です。

屋外で、活動を維持していけるだけの装備を常時備えています。

今回のように広域で非常時が起こると地方自治体が主体となって対応できる範囲をはるかに超えています。

いろいろな制約があるのでしょうが、被災者の健康を守るため、一刻を争う、ロジスティック、野営については、専門家である自衛隊に協力を得ることはできないのでしょうか?

毎年の様に、多くの人命が失われる大きな災害に見舞われているわが国に非常時の関係機関同士の調整を、専門に行う機関、米国の「連邦緊急事態管理庁」(FEMA)のようなものを作らないのが、不思議です。

地震や洪水の様に一度に多くの被災者が出た場合に屋根があり、安全にある程度の期間、快適に避難できる場所が毎回不足します。

公共施設の硬い床、自家用車では満足に睡眠が取れません。

災害の発生と同時に避難場所の確保を行う組織が必要だと感じております。


耐震設計は大きな余震が何度も来ることを想定していません。

熊本の地震は予想を超える大きな被害が出てしまいました。

被災された皆様が1日も早く平穏な生活が出来るように、お祈りしています。

なぜ、今回大きな被害が出てしまったのか?といえば、大きな規模の地震が何度も立て続けに起きたためです。

建物の耐震設計の基本的な考え方は、大きな地震に対してまったく建物が壊れないという設計方針ではありません。

大きな本震に対して、「建物の所々は壊れるけれど、最悪、倒壊や崩壊しない」という前提で設計がされています。

つまり「巨大地震に対して、建物は傷つくけれど、最悪の倒壊、崩壊はしにくいので、居住者が逃げるだけの空間、時間を稼ぐことができる」という方針で設計されています。

なぜ、このような方針かといえば、巨大地震にびくともしない堅固な建物を作るためには、莫大なコストが掛かるためです。

巨大地震が来て、建物の柱や壁が部分的に壊れたら、その建物は、地震前の強度はなくなってしまうので、居住者はすみやかに安全な場所へ避難してください。ということです。

その上、今回のように、本震と思っていた震度7の巨大地震のあとにそれ以上の巨大地震が来てしまうことは、まったく想定していません。

最初の地震で、建物は部分的に壊れて、居住者が避難する時間を稼いでくれた建物が多かったと思います。

本当は、その段階で、適切なアピールをして、居住者が避難できていれば、これほど被害は広がらなかったと思います。

非常に残念です。

是正工事による組合員の安全、安心の確保

新築時の問題点が建物の構造強度に及ぶ場合は、資産価値の低下につながりかねないので、対応は慎重になります。

分譲会社が是正工事の必要性を認めて、実施するとなっても、ただ直せば良いとはなりません。

まず、是正工事の有効性を証明することが必要となります。

具体的には、是正工事が、建築構造的に正しいことを「第三者確認機関」に証明してもらう。

是正工事によって建物の安全性が確保できたことを明確にすることです。

そして、その証明書のコピーを全戸に配布します。

是正工事を行う前に

分譲会社が是正工事を行うことに承認をおこなったときに注意する点があります。

大規模修繕工事の担当会社にお願いして、工事を行う場合も、新築時の施工会社が工事を行う場合にしても、工事が確実に行われることを確認するために工事監理を行う設計事務所が必要となります。

業務量が当初の契約よりも増えるわけですから、追加発注してください。

また、是正工事を行うときに大規模修繕工事会社を行っている施工会社に支払う金額があります。

是正工事を行う期間、そのための調査、折衝期間に掛かる仮設費用について分譲会社に請求してください。

仮設足場の費用、仮設事務所等の共通仮設費用、工事を行うための諸経費等について大規模修繕工事を行う施工会社から徴収した見積をベースに、設計事務所に費用を算定してもらいます。

この金額を組合から分譲会社に請求し、一度組合の口座に入れてから、施工会社に支払ってもらいます。

分譲会社が大規模修繕工事会社と直接交渉したいとの申し出があっても断わってください。

分譲会社の目的は「値切り」であって、大規模修繕工事を行う会社が取引のある場合、逆らえないので、そのしわ寄せが、大規模修繕工事まで来ることになります。

組合員の合意のために総会の前に説明会の開催が必要。

分譲会社が問題の責任を認めた時や改善策の提案を受け取った際には、総会で提案を受け入れるかどうかの議決が必要になります。

ここで大事なことは、まず、総会に先立ち、分譲会社が主催し、組合員への説明会を開催することです。

総会では、分譲会社の提案を受け入れるか、否かといった二者択一ですから、組合員同士の自由な意見交換や議論が実際はできません。

そのため、総会の席上で組合員の意見が分かれ、合意ができなくなってしまうかもしれません。

そんな状況にならないための、説明会です。

説明会の説明内容については、事前に交渉役の設計事務所がチェックし理事会、修繕委員会の席上で説明してもらいます。

理事会として納得できる内容か、どうかをチェックします。

さらに組合員が説明内容を理解でき、納得できる表現か、納得できる内容かを確認します。

建築の専門用語が多用されていたり、説明がわかりにくいときには、改善をお願いします。

提案内容が組合員に平等なのか?

組合員から限度を超えた要望が出た場合はどのように対応するのかについても打ち合わせます。
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