マンション大規模修繕日記

マンション大規模修繕業務に係わる日記です。

2022年11月

工事に遅れを出さない方法の提案 2

工事が遅れた現場に共通する特徴として

◆々事担当会社が、総合建設業(いわゆるゼネコン)
  
 管理組合が会社の規模と名前で施工会社を選んだ

と二つに分けて書きましたが、この二つには、管理組合理事の似たような心理が働いていると思われますので、一緒に述べたいと思います。

簡単に言えば、今年、弊社で実施した大規模修繕工事では、総合建設業と大きな会社という強みは残念ながら、あまり生かすことができていない様です。

特に今年はコロナウイルスの蔓延により、発注できなかったマンション大規模修繕工事が重なり各社とも通常の1.5倍程度の受注があったようです。

5年程前までは、大規模修繕工事の新聞公募に対していくつもの総合建設業の会社から応募がありました。

現在では総合建設業(いわゆるゼネコン)の応募はとても少ない状況です。

その理由は、現在札幌では、商業ビルの建て替えが、札幌南口、大通り周辺、狸小路、ススキノで何件も進んでおります。札幌駅の北口でも大型マンションのプロジェクトが何件も進んでおり、建設業界はプチバブル状態です。

これらの工事を請け負っているのは、全国規模の大手のゼネコンが多いのですが、よく見ると地元のゼネコンもJV(ジョイント・ベンチャー)で参加しています。

つまり、総合建設業に分類される会社は、儲けの出やすい新築工事で忙しく、手間ばかりかかり余り儲けの出ないマンション大規模修繕には参加しなくなっている傾向があります。

しかしながら、多くのマンション大規模修繕の公募では、年間1件以上程度の工事実績を課しています。又、マンション大規模修繕工事のノウハウは一度失われると取り戻すのに膨大な時間が必要です。

更に総合建設業の会社はいつまでも新築工事が続くとは、思っていません。

そのため、総合建設業(ゼネコン)は受注規模を大幅に縮小しつつ、年間1〜2本マンション大規模修繕修繕工事を継続して受注しております。

現在のマンション大規模修繕業界は、この様な状況にあります。

そのような状況にも関わらず、マンション管理組合の理事の皆様、特に大型マンションのご高齢の理事、保守的傾向のある理事の方は、ネームバリューのある会社、規模の大きな会社に発注したがる傾向が以前より強くあります。

その理由は専門会社の全国最大手の施工会社の規模であっても地元の総合建設業よりも小さく、企業として小さいため経営が安定していないと思い込んでいるためです。

現在マンション大規模修繕に参入している建設会社の多くは、総合建設業のほかには専門会社と呼ばれるマンション大規模修繕工事に特化した建設会社です。

例えば、マンション大規模修繕工事に特化した専門会社の全国最大手であっても資本金は3億円です。

この資本金額は地元のゼネコンよりも少なく、小さな企業に見えます。専門会社の名前も一般的には知られていないので、倒産のリスクを感じてしまうため、できれば専門会社には発注したくないというのが本音の様です。

専門会社はマンションダイキ🄱お修繕工事が主業務です。現場監督が、春と秋に2本ずつ受注するペースで工事を行っておりますので、毎年、現場監督の人数×2件程度の受注件数です。小規模な会社でも年間10件から20件のマンション大規模修繕工事を行っています。

工事を行う職人さんにとっては毎年何本も工事を発注してくれる会社と年間1〜2本しか発注してくれない会社のどちらを優先するか?当然、年間何本も発注してくれる専門会社を優先すると思います。

又、ある現場で職人さんが不足しても、同時に何本もマンション大規模修繕工事を行っている会社は、多少でも余裕のある現場から職人さんを不足している現場に応援を廻すことが可能です。

しかし、年間1〜2本しかマンション大規模修繕工事を行っていない総合建設業の会社では、このような現場同士の相互支援が出来ない状況にあります。

対応策としては、施工会社を会社名や会社の規模だけに拘りヒヤリングを受ける前に施工会社を決めつけてしまうことはやめた方が良いと思います。

候補の施工会社のプレゼンテーションは会社の名前、規模といった先入観に捕らわれずに真摯に聴き比べてはいかがでしょうか?

その上、工事の遅延については、ここ2年間の工事の実際の遅延状況を聞くことが大切です。

施工会社のヒヤリングの前に他の理事を説得・誘導するのもあまり良い結果に結びつかない可能性があります。






工事に遅れを出さない方法の提案

工事に遅れが出ている物件の原因を分析して、防止するための対応策をご提案致します。

 ‖膩進件でありかつ多棟式であるため、1棟ずつ着工時期をずらした。
 
棟ごとに工期をずらして進めると、職人さんの手配等の現場が管理すべき工程が2倍、3倍に増えてしまいますので、同じ職種の職人さんを工事時期をずらして2回、3回と手配する事に成ります。

1回現場に入った職人さんが、すべての工事をスムーズにできる様な工程を組めば、職人さん手配は1回で済みます。

まず、建物に足場が掛かっていなければ、職人さんは工事を行う事が出来ません。

著しい職人さん不足が続く中、近年のマンションはバルコニーは1面だけではないため、下地補修、塗装、ウレタン防水の職人さんを1回の手配をするだけでも、多くの現場は、四苦八苦しています。それが建物の数だけ工種ごとに職人さんを手配する回数が増えてしまいます。

しかも、思うように職人さんが集まらないと、一つの工程が遅れるだけで、すべての手配が乱れてしまい、職人さんとの約束をキャンセル、再手配の繰り返しとなります。

つまり、職人さんが不足が予想されている状況ではこの様に棟ごとに工程を定め、施工を進める方法は避けた方が良いと思います。

たとえ、工事範囲内に複数棟があったとしても、工事は全体を1棟と捉え、工程を組み、一気に足場を掛け、並行して工事を進めた方が良いと思います。

竣工が遅れている物件に共通した理由があります。

竣工が遅れている物件には、それなりに共通した理由があります。

それは、次の5点です。


 ‖膩進件でありかつ多棟式である物件を、1棟ずつ着工時期をずらして施工した。


◆々事を担当した建設会社が、総合建設業であった。

 
 管理組合が会社の規模と名前で施工会社を選んだ。

 
ぁ〇楾会社のマネージメントが社会状況の変化に即座に対応できていない。
  
➄ マンション大規模修繕工事(管理組合の仕事)に慣れていない

工事がまだ終わらない

春から4件(いずれも170戸を超える大型物件)、秋から4件(最大60戸)の大規模修繕工事の監理を行っています。

今日現在、竣工した物件は春工事1件(203戸)のみです。

11月中に終了する物件が春工事1件(186戸)、秋工事2件(35戸、50戸)です。

12月まで掛かるのが春工事2件(148戸+138戸)(35戸+60戸+80戸)、秋工事2件(20戸、60戸)です。

このように今年は惨憺たる有様です。

特に春に着工した大型物件の内、多棟式の2件は12月になっても工事は終わらず、一部(外構、屋上保護防水)は来年に持ち越します。

今年は職人さん不足が深刻なのはわかりますが、竣工しない物件には、それなりに共通した理由があります。(明日続きを書きます)
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