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配管と配管の接続部分は、工事現場で「ねじを切り」つないでいきます。

この「ねじを切る」ことが、配管内部のさび止め材料(たとえば、塩化ビニールライニング鋼管であれば、塩化ビニールが配管内部のさび止め材料です)をはがす原因となってしまい、その部分からさびが発生するようになります。

つまり、内部にさび止めがされた配管であっても、接続部分が弱点でした。

この弱点をカバーするために20年以上前から「管端コア」と呼ばれる「ねじ切り部分を保護する仕掛け」が入った接続部品が開発され使われています。

写真のように配管の曲がる部分の内部に青い樹脂製の部品が入っていて、これが「ねじ切り部分」を保護します。

この部品の開発で塩ビライニング鋼管の最大の弱点が克服されるようになりました。

では、今から20年前以降に建てられたマンションの接続部分は問題がないのか?ときかれると答えは「建物によって異なる」ということになってしまいます。

それは、管端コアが内臓されていない接続部品を使用していない建物があるためです。

つまり建物ごとに確認しないとダメで築年数からは判断でき無いのが現実です。

実際に同じ団地内のマンションでも棟によって管端コアが使われている棟、使われていない棟があり、管端コアを使っている棟では、問題が発生していないのに、管端コアが使われていない棟では接続部からの漏水が発生したという事例があります。

よりによって、私が勤めている会社の部長のマンションでの話です・・・
くわしく知りたい方は部長のブログを見てください。

http://urbanizumi.blog37.fc2.com/blog-entry-79.html

なぜ、こんなことが起きてしまうのか?

工事の現場には、必ず監督さんがいて、設計図、仕様書もあり、工事関係者は誰しもが管端コアの有用性を理解していても、建築工事の現場ではこのようなことが、発生しています。

工事が設計どおりで行われているかどうかを確認する「工事監理」を行う人がいないこともこのようなミスが起きてしまう大きな要素です。