責任施工方式と言うのは施工会社に全てをお任せする方法です。

どのような基準で施工会社を選ぶか?

自分たちですべてを考え、決めなくてはなりません。

まず、施工会社を選ぶ作業が大変困難です。

同じ条件で工事の見積りをしてもらい、見積りを見ながら決定したいところですが、組合内で工事の条件を聞けることが出来ないと難しいですね。

自分たちでは分からないので、施工会社に修繕工事を提案してもらうと、お願いされた施工会社の数だけ修繕お考え方があるので、工事の条件や仕様はバラバラになって比較ができません。

この段階で管理組合でどうにもならなくなって、ここから設計事務所に委託する組合も少なくありません。

また、施工会社を先に決めてしまうので、工事会社を競争させて工事費を下げることはなかなか困難です。

大規模修繕には、設計変更や追加工事が欠かせません。

管理組合内に大規模修繕の専門知識がある人がいれば、施工会社からの提案に対してチェックすることが出来ますが、いない場合は施工会社の言いなりになりかねません。

工事の検査、チェックに関しても施工会社任せになってしまいます。

私が携わってきた管理組合のうち、前回の大規模修繕工事に問題があったと後から後悔されている管理組合の多くは責任施工方式です。

失敗に懲りて、設計監理方式を採用しています。

正直に言ってしまうと、大規模修繕の知識がある人がいない管理組合には、ちょっとハードルが高い方式です。

設計事務所に支払う設計監理費を削減して、その何倍も高い工事費を支払うことにならないように注意してください。