これは、私の体験と感覚から導き出された仮設です。

「建築業界の常識」の変化の最大原因は公共建築の在り方がまったく変ってしまった。

かつての公共建築は建設業者と発注者にとって「甘い関係」であり「共に生きるためのシステム」でした。

特に産業の無い北海道のような地域にとって。

民間と比較にならないほど高い工事費で建物を建てていました。

その原因は「天下り」「談合」と言った言葉を聴いたことがあれば、なんとなくわかると思います。

この「甘い関係」と「共に生きるためのシステム」の構造を単純に書けば

公共建築を受注している建設会社に公共団体を退職した人を天下りさせる。

つまり「再就職」させる。

公共団体はその建設会社に高い工事費で工事を発注する。

高い工事費を維持するために建設会社の間で「談合」し「工事費を安くしない」

そのために建設会社は新規参入業者を認めない。

これが「建設業界の常識」でした。

発注側である建設業者は発注する建設業者を指名する根拠として、「営業の熱心さ」を上げます。

「営業の熱心さ」は営業マンが訪問した「名刺」の数で決めます。

地方へ行くと今でも建設関連部所には名刺受があります。

天下りをした公務員は建設会社の営業部門に「名刺配り専属営業要員」として再雇用されます。

毎日工事を発注する公共団体に名刺を配りに行きます。

給与は月15万円位です。その給料だけ高い工事費になります。

これは、下級職員のケースで上級職員は建設会社の役員として再雇用されます。

私の祖父と父が建設系の公務員だったので、なんとなく実感としてわかっていることです。

この天下り公務員の人件費が工事費に全てコストオンされています。

でも、「公共建築のことで民間工事は違うよね」と思われますが

実は公共建築のあり方が民間の工事価格に大きな影響があります。