なぜ、大規模修繕工事の値引きに否定的なのかといえば、大規模修繕工事は新築工事に比べ工事の内容に値引きがしにくいという側面があるためです。

大規模修繕工事の工事項目は屋上防水、外壁改修、塗装工事、バルコニー工事が主な工事範囲になります。

これに、仮設工事費、共通仮設費、現場管理費が加わります。

新築のマンション工事では

土工事、コンクリート工事、型枠工事、鉄筋工事、鉄骨工事、内装工事、給排水設備工事、電気工事などが加わります。

この中で大きな比重を占めるのが、建物の骨組みにあたるコンクリート工事、鉄筋工事、鉄骨工事です。全工事費の3割程度です。

また、工事費の大小という面もあります。

100戸の新築工事は3,300坪として坪あたり50万円とすると16億5千万円

1戸あたり1,650万円の工事費です。

大規模修繕工事で100戸のマンションの工事費は高いもので1億円、安いもので8,000万円程度です。

1戸あたり80〜100万円の工事費です。

およそ20倍の工事費の差があります。

工事の種類が多く、工事費が大きいほうが、工事の方法や工夫で工事費の削減がしやすくなります。

逆を言えば、工事費が少なく、工事の種類も少ない大規模修繕工事は無理な値引きがストレートに工事の品質に響きかねないこともわかると思います。