「ところで、機械式駐車場もエレベーターと同じようなビジネスモデルなんですかね?」

「そうなんですよ。イニシャルコストは赤字でもかまいません。メンテナンスで稼ぐつもりです。」

建築業界の人にとっては、常識のことなのですが、ほとんどのマンションにあるエレバーターの新築時の設置費用は定価の半額の5割引と言われるように定価の3割程度で納入されるようです。

その赤字分はメンテナンス費用が高めに設定されています。

そしてその中で帳尻を合わせています。

つまり、機械式駐車場のメンテナンス費用は割高になっています。

たとえば機械式駐車場のメンテナンス費用は1パレットあたり○○円と決められています。

メンテナンスは基本的に新築時の会社が請け負うので競争原理があまり働きません。

メンテナンス費用を下げるためにはパレットの数を少なくすることが手っ取り早い方法です。

すべてが一体型の機械式駐車場であれば、出来ない話ですが、あなたのマンションの機械式駐車場が写真のようにいくつかの島に分かれた形であれば、機械式駐車場をいつまで使うか、取りやめるかを部分的に検討していくことが出来ます。

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機械式駐車場と平置き駐車場が併用されているマンションでは、分譲時に機械式駐車場の使用料を平駐車に比べ格安に設定し、機械式駐車場を常に満杯にして需要が高いように見せかけ、機械式駐車場を使い続けるマンションもあります。

この場合、高い利用料で設定された平置き駐車場がガラガラになっています。

ちょっと、疑問のある駐車場の利用計画です。

管理組合はマンションの財産である施設を最大限に利用して、最大の積立金を保持することが仕事のひとつです。

そのためには、出来るだけ出費を抑えることが必要です。

機械式駐車場ありきで考えるのではなく、駐車場の利用料も含めた総合的な見直しが必要だと思います。

総収入を替えずに、総支出を押さえるだけで、組合に残るお金は増えます。

修繕積立金を値上げするのと同じ効果があります。

修繕積立金の値上げが困難な昨今の社会情勢の中で、施設利用の適正化を検討し、修繕積立金に回せるお金を増やすことを提案することも設計事務所の仕事になっています。