赤坂プリンスホテル解体後の具体的な計画が先日発表されました。

西武ホールディングスが「紀尾井町計画」を公表しました。

http://www.seibuholdings.co.jp/

11月8日 「紀尾井町計画」事業計画の欄をクリックしてください。

オフィス、事務所、ホテル、住宅からなる複合施設です。

図1


図2


図3


なんというか、非常につまらないデザインと計画です。

経済性を優先させて象徴性がまったくないというか

簡単に言えば、ワクワクしない計画案です。

こんな下駄履きホテルにいつか泊まりたいと憧れますかね?

図4


すでに解体中の赤坂プリンスホテルですが、象徴的なフォルムであり、いつかは泊まってみたいと思わせるデザインです。

こうやって見ると丹下健三がいかに優れた建築家であり都市計画家だったのかわかります。

建築に必要な要素とは機能だけではありません。

建物に求めらている象徴性を美しく具現化することです。

それこそが文化と呼んでいるものなのではないかと紀尾井町計画を見て思いました。

私はバブルの頃、西武グループの本拠地、池袋にある設計事務所に勤めていました。

今では考えられないと思いますが、総延長400m近くに及ぶ西武デパート関連施設内では毎日の様に様々なイベントが行われ東京のいや日本の文化を引っ張っていました。

西武に行けば何かやっている。

このデパートでしか手に入らない本やCDがある。

ワクワクして通ったものです。

袂を分かったとは言え、西武グループ、セゾングループはともにカルチャーというキーワードで競い合い、光、輝いていました。

プリンスホテルも当然の様に数多くの建築家を起用していました。

そんなことを思い出しながら紀尾井町計画を見ると非常にさびしい物を感じてしまいます。