長期修繕計画書を作成し、修繕積立金を将来的に不足しないけど余裕もないぎちぎりの金額に設定しても組合員からはこのような問い合わせがきます。

設計事務所の概算の組み方が甘いので、積立金が高額になっている。

修繕積立金の額の見直しは毎年行うべきだ

設計事務所1社だけではなく、他にも数社長期修繕計画書を作ってもらい比較すべきだ

中には長期修繕計画書の作成にお金を掛けすぎだ。3万円で統計数量と工事費から作ってくれる会社がある。

極端な意見としては、修繕積立金の値上げは見送り、工事の時の組合員が一時徴収で対応すべきだ

悪い冗談のような話ですが、現実はもっとすごいことになっています。

上記の意見がエスカレートして「修繕積立金をやめてしまい大規模修繕工事はその都度組合員が分担する」と言うことを総会で決議し、規約を変え積立金を区分所有者に分配した組合もあるそうです。

その蛮行の音頭をとった理事長はが設計事務所の人で、分配金をもらってしばらくした後に、転居されたそうです。

いやはや、まったくひどい話です。修繕積立金は分配してはいけないものなのに・・・

こんな人にこそ、噛み付いてもらいたいものですが・・・

修繕工事費は1戸あたり100万円を超えるケースは決して珍しくありません。

毎月積み立てているから貯めることができると言う人も少なくないと思います。

修繕積立金を低く抑え、一時金で賄う方法の一番の問題点は大規模修繕に対して資金的に何の準備もしていない人が引っ越して来たときに結果としてたいへんな苦労を強いることです。

修繕積立金の残高を調べてから、マンションを購入する人は決してこのマンションは購入しないと思います。

買い手がつきにくいという理由から不動産会社が買い取るときの値段が大きく下がってしまうかもしれません。

こんなことで資産価値が目減りしてしまうのは勘弁願いたいですね。