ヒヤリングを行うと良いといわれても、ヒヤリングで一体何を聞けば、設計事務所の良し悪しが分かるのですか?と質問されることがあります。

ヒヤリングのときにもっともよい設計事務所がわかる方法があります。

それは、ヒヤリングの課題を組合員が困っていることを聞くことです。

1.組合が抱える問題点をお話してその解決方法をプレゼンテーションしてもらうこと

2.その設計事務所と契約した時のメリットを説明してもらうこと

3.大規模修繕を迎える管理組合に対する自由提案

この3つが良いかと思います。

この3つは、プレゼンテーションを受ける側にとってすべて自分のことですからその会社良し悪しや能力がわかりやすいと思います。

1番目でその会社の提案力や問題解決能力が分かります。

2番目でその設計事務所を選んだ報告書が書きやすくなります。

3番目でその会社の大規模修繕に対するノウハウが分かります。

ただし、組合が抱える問題と言っても、居住者同士の諍いやペット問題といった大規模修繕と外れることを尋ねると各社の能力の違いが見極められません。

また、プレゼンテーションでの説明はあなたのマンションを担当する予定者にお願いするとコミュニケーション能力や人柄も良くわかります。

もしも、管理会社が設計事務所として参加したいと申し出があって、管理会社でもよいかなと感じていたり、設計事務所に頼みたいけど今後のことを考えて断りにくい場合はその選定に管理会社も設計事務所のひとつとして参加してもらえばよいのです。

私たちも設計事務所数社と管理会社でプレゼンという組みあわせは何回も経験しています。

ただし、この管理会社を入れた設計事務所選定の仕切りは管理組合で行ってください。

仕切りと取りまとめを管理会社にお願いするということは、管理会社が他の設計事務所の見積金額も提案内容もすべて知える立場になるということです。管理会社が選定された場合に組合員に「管理会社の後だしじゃんけん」を指摘されないような配慮が必要です。