プレゼンテーションが始まる30分前に参加者が集合し、全員で会場をセッティングします。

セッティングが終わると、その日の段取りや施工会社への質問の内容と質問の方法(出席全社に同じように質問できる内容がベター)、評価の方法について話し合います。

プレゼンテーション参加者は3社の施工会社のプレゼンテーション終了後に3社を評価し発注したい会社の順番を決めてから発表し、その結果を元に全員で話し合う方法を取りました。「プレゼン終了までに参加された会社のなかで、施工を依頼したい順番をつけてください。」とお願いします。

「組合内のボスの意見に振舞わされることや」、「誰かが特定の会社に誘導する」ということをできるだけ排除したいので、まず、全員の評価を目の前に並べて、それを見ながら、決めていくことができるように、このような方法をお勧めしています。例えばキーマンが「私はA社が良かったと思うけど、異論ありますか?」というとA社ありきの議論となってしまい、気の弱い人は、何も言えないまま、決定となってしまいます。

ここで、問題となるのは、評価を点数化した場合、点数も発表してもらうかという点です。

結論から言えば、評価に点数を付けると、参加された方の間に不平等が起こります。

たとえば、3社に対して、3人が評価した場合、100点満点で 

A社に70点、B社に80点、C社に90点とつける人もいれば

A社 75点 B社 85点 C社 95点 ともう一人の人が評価すれば

A社 100点 B社50点 C社 25点と極端に点数差をつけて評価する人もいます。

A社の合計は245点 B社の合計は215点 C社の合計は210点となります。

A社を1位に選んだ人が1人(他の2名はA社を3位としている)、C社を1位に選んだ人が2人であるにもかかわらず、合計点数からすれば、A社の点数が一番高いということになります。

「常識のある理事、修繕委員がこんなバカな点数の付け方をするはずが無い」と感じた方もいるかと思います。

しかし、このような例は現実に何件かあり、選定のトラブルとなります。

上記の場合、点数の合計だけで評価すると、A社を選定となりますから、当然、他の2名から異議がつきます。

「こんなバカな評価があるか?100点、50点、25点って一体何を見ているんだ?」

「俺は、このように感じ、評価したのだからしょうがない。俺の評価にケチを付けるな」
とケンカになります。

そこで、「どの会社が一番か良いか?参加された会社に順番を付けてください」と聞く方法が、参加者の意思を的確に集約することができ、各員1票で平等となります。

参加された方の評価をホワイトボードで集計すれば、参加者全員の評価の集計が一覧できます。

この方法ですと、選定の時間は大幅に短くすることができます。

朝の10時から夕方5時まで掛かった施工会社のプレゼンテーション後の決定会議が、1社の評価が高く、わずか15分で終了してしまった例もあります。