まず、これから組合が分譲会社と和解するまで、具体的に何をするのか?をロードマップを作成してもらってください。

修繕工事を行う前には、組合員むけの説明会が必要になりますし、最終的な合意の前には、臨時総会が必要になります。

ロードマップについて、管理会社、分譲会社の双方が納得したら

ロードマップを何時までに誰が何を行うのかを意識した工程表を作成します。

工程表ができたら、何時までに誰が何を行うのかをTODOリストに落としこみます。

ここで、期間の短縮ができないかのシミュレーションも必要です。

組合だけではなく、組合員の合意、分譲会社との折衝も必要なので、建築的な知識と管理組合の運営の双方に慣れていないと、上手くいきません。

「自分たちのマンションにも建築に詳しい人間がいるのだから、こんな交渉くらい自分たちでできる」と考えないでくださいと言ったのは、このような理由からです。

また、ここが重要なのですが、交渉役には、管理会社、分譲会社を交えた3者会議のほかに、「交渉役同士の下打ち合わせ」を行ってもらってください。

問題点の解消の工事と大規模修繕工事の折り合いについても依頼内容に含めてください。

折衝している内容は常に組合に報告してもらい、決定と節目の折衝は組合も参加してください。

これを行わずに、頻繁に3者での会議、打ち合わせを行っても、会議や作業はなかなか前に進みません。

その一番の原因は感情的なわだかまりがあるためです。
組合、分譲会社は当事者同士ですから、常に相手の一挙手一動が気になりますし、言葉使い一つに敏感にならざるを得ません。また提案に対して、双方簡単に妥協はできません。

交渉の実務は、そのような影響が少ない人がどんどん進めないと、なかなか進みません。