長期修繕計画書上の工事費が不足しているということは、
管理組合の皆様だけではなくマンション大規模修繕に
関わっている人にとっては、周知の事実でとても頭が痛い事柄です。

大規模修繕工事の設計監理を行う設計事務所や施工会社管理会社に
とっても、不足する工事費をどのように手当てをするかということが
実に悩ましい問題です。

良心的な設計事務所や管理会社であれば、不足する工事費に対して
一時徴収金や安易な借入は避けようとします。

しかしながら、現実問題として、管理会社にとって管理組合に修繕積立金の
不足を正直に伝えることはなかなか難しいと思います。

修繕積立金の不足を知った管理組合の中には、稀に管理会社に不足の責任
を追及する組合員がいるためです。

管理契約の中に長期修繕計画書に対するフォローを入れている管理会社も
あります。

その点を指摘して、総会等の席上「修繕積立金が足りないのは、
長期修繕計画書の工事費の見直しをしていない管理会社の怠慢」
「管理費を下げてその分を不足する修繕積立金に充てるべき」
という組合員もいます。

「それが出来ないなら、管理会社を変えることも止む無し」
と畳みを掛けます。

そのせいか、最近は大規模修繕工事の直前まで、長期修繕計画書と
修繕積立金の見直しに対して積極的にアクションを起こす管理会社が
少なくなった気がします。

中には、大規模修繕工事の計画が始まる頃から多額の工事費借り入れを
前提とした「大規模修繕工事計画書」を組合に提出する管理会社も
出てきています。

しかし、このような対応では、逆に管理組合から信頼を失ってしまいます。

第三者の立場から言えば、長期修繕計画書の見直しや修繕積立金の確保は、
管理会社任せにするのではなく、管理組合が主体となってやるべき事項のような
気がします。

修繕積立金だけで大規模修繕工事が賄える組合の多くは、分譲後早い段階で
建設コストの上昇や将来に備えて自主的に修繕積立金を値上げしています。