いろいろな管理組合で大規模修繕工事についてのコンサルタント業務を行っていますが、一番気を使うのは、いかに組合員にこれまでの経緯を正確に伝えるかです。

理事や修繕委員に充分理解して頂いても、最終的に総会で組合員の皆様から過半数の賛同が得られなければ、議案は承認されません。

理事会の役員ではないが、組合の活動に興味を持っている人は、理事会から物事の決まった経緯の説明が無いことを極端に嫌がり、説明がないという理由で大規模修繕工事の実施に反対されます。

又、説明会を行っていても、出席できなかったり、何らかの理由で説明資料が手元に届かないこともあります。

「説明会を開催したのだから、出てこない方が悪い」という考え方をする方もいますが、冷静に考えればちょっと傲慢ですね。

いずれにしても組合員に適切なタイミングで経緯を説明し、説明を行ったことを含めて広報していく必要があります。

「広報を実施する、しない」「広報の良し悪し」といった、大規模修繕工事の建築的な技術力とは全く別の面要素が、大規模修繕工事を大きく左右する場合もあります。

なぜなら、大規模修繕工事を実施するためには、工事資金の確保が必要不可欠であり、そのためには、長期修繕計画の見直しや修繕積立金の適正化(値上げ)を行う必要があるためです。

組合内に広報に対して造詣が深く、広報誌を作れる方がいらっしゃればよいのですが、多くの組合では、なかなかそうはいきません。

もしも、大規模修繕をコンサルと一緒に取り組むのでしたら、選定の項目の一つに「組合員への広報」を入れてはいかがでしょうか。