最上階の屋根が崩壊したマンションは築43年でした。

それよりも、築年数が若いマンションにお住まいの方は、「古いマンションは危険」と感じたのではないでしょうか?

しかしながら、築年数が若くても、特に外壁がタイル張りのマンションにお住まいの方には、もう一度ご自分のマンションを点検してください。

というのは、大規模修繕の調査診断を行っていると、ゾッとする場面に出会うことがたびたびあります。

それは、外壁に張られたタイルが大面積で浮いていて、落下の危険性がある場合、すでに落下してしまった場合があるからです。

詳しい場所は言えませんが、写真はいずれも関東地方のマンションです。

写真のように外壁のタイルが落下したと思われる跡があったり、(タイルの浮きが発見され、落下する前に除去したかもしれませんが)

バルコニー調査に入ると、バルコニーの梁下タイルが落下していたり、すべて浮いていることがあります。

タイルは、それ自体がかなり重たい材料で、コンクリートに貼り付けるためにモルタルを塗ってタイルを張るため、落下するときは、重たいものが落ちてきます。

2階以上から落下し、下に人や物があった場合は、かなり大きな被害が予想されます。

タイルが浮く理由はいろいろありますが、建物の管理責任は管理組合にあり、タイルが落下して、被害が出た場合にその責任は管理組合が負わねばなりません。

日常管理を行っている管理会社ではありません。

更に困ったことにタイルの浮きは、築年数とは関係なく発生します。

タイルの浮きについて、分譲会社や建設会社を追及すると必ず「経年劣化」という言葉が出ます。

築10年であっても「外壁に張られたのタイルのうち5%は浮く」と説明されます。

浮いたタイルの責任は、分譲会社も建設会社も負ってくれないケースがほとんどです。

大規模修繕で外壁に仮設足場を掛けて、タイルを調査したら、50センチ角以上の集中した浮きが多々見られたという「冷や汗ものの物件」も少なくありません。

外壁タイルが浮く理由はこちらにまとめました。

http://blog.livedoor.jp/imamuraharu/archives/51856022.html

http://blog.livedoor.jp/imamuraharu/archives/51856159.html

http://blog.livedoor.jp/imamuraharu/archives/51856589.html


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