番組の中で設計事務所と施工会社の「不適切な関係」に言及されていましたが、このような事が発生する遠因として、管理費の値下げ問題が根底にあるともいわれています。

その経緯はこのような事です。

バブル崩壊後、景気の低迷から管理費の適正化(値下げ)が言われ出し。管理費の見直し、管理会社のリプレイス(変更)が頻繁となり、その結果管理会社は本業の管理業務だけでは、利益が上げられなくなりました。

そのため、管理会社は利益を大規模修繕に介入することで出そうとしました。

その方法は、管理会社が大規模修繕を受注して、自社の経費を取って、大規模修繕専門の施工会社を下請けにして利益を確保する方法です。

その結果、管理組合は、「管理会社に頼むと割高な工事を押し付けられる」となって、工事を設計事務所に仕切らせ、工事に調査診断設計費を加えた金額で工事ができる設計監理方式が大規模修繕工事に導入され始めました。

国土交通省も設計監理方式を推薦したことも追い風となり、設計監理方式が多くの組合で採用され始めました。

バブル崩壊以降、それまで建設会社は新築中心で、これまで業務としていなかったマンション大規模修繕工事にも新規に進出するようになりました。

そのため、これまでのマンション大規模修繕工事を専門としていた建設会社と新規参入の建設会社の間でマンション大規模修繕工事の受注競争が激しくなりました。

マンション大規模修繕工事を受注するためには、施工会社の選定について管理組合から頼りにされ、大きな影響力を持っている設計事務所を篭絡することが、受注の早道と考える施工会社があったと推察されます。

また、工事を受注するためには、設計事務所が受注しなくてはならないということになり、確実に設計事務所が受注するためには、とにかく安い金額fで見積を出せば良いとなったのだと思います。