大幅な値上げが必要になる最大の理由は何といっても修繕積立金残高が足りないことに尽きます。

長期修繕計画書の見直しをするまでに必要な積立金を貯めていないということですね。

どこかで「マンションを売りやすくするために販売会社は分譲当初の積立金を大幅に低く抑えて販売したマンションもある。」というお話は、聞いたことがあるかと思います。

分譲時の長期修繕計画書通りに積立金を支払っていたため、修繕積立金が低いまま年月が過ぎてしまい、いざ、大規模修繕工事を行おうとした時に工事費が全く足りなくて大変困った。

このようなマンションが全国で続出しました。

低額の修繕積立金の弊害を改善するために国土交通省は2008年(今から16年前です)に修繕積立金ガイドラインを設定して、修繕積立金の相場、目安を示しています。昨今、大規模修繕工事費が大幅に上がったことに対応し、に2021年には、修繕積立金ガイドラインの改訂を行い、修繕積立額の平均値、3分の2が含まれる幅の下限値、上限値が大幅に増額となりました。

特に延床面積が5,000嵬にのマンション(北海道ですと50戸程度未満)の場合、上げ幅は大きく、3分の2が含まれる幅の下限値は改定前で165円/屐Ψ遏改定後は235円/屐Ψ遒任后実に1.4倍になりています。

にもかかわらず、修繕積立金ガイドラインで示された修繕積立金の平均値どころか3分の2が含まれる幅の下限値に満たないマンションが多いのが現状です。

このようなお話を組合の皆様にしても「うちのマンションは何年か前に200円/屐Ψ遒望紊欧燭ら、今はそれほど上げなくても良いのでは?」と質問されます。

しかし、大切なのは、今の積立金の額だけではなく、これまでにどれだけの積立金を貯めたのかが重要となります。

極端な例の仮想グラフを載せますが、マンション分譲時には、積立金がとても低く、数年おきに積立金を徐々に上げていく方式を取ったマンションを例にしますと(緑の面積が段階値上げのマンション積立金の合計額です)分譲当初からガイドラインで示された下限値の金額を分譲後から積み立てているマンションと比べると、段階値上げのマンションのこれまでに積み立てられた金額は55%つまり、半分しかありません。

そもそものこれまで貯めた積立金が少ないのですから、修繕積立金の適正化をしようとすると、ここの不足分を取り戻すためにかなり大幅な値上げとなってしまいます。

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