前回の続きです。

職人さん不足の現状を甘くとらえ無理な発注を受けることが「社員をすりつぶすこと」
になると書きましたが、施工会社の経営陣はそんなことになるとは毛頭思っていない
でしょう。

まさかそのようなことになると想像もつかないことにこの問題の根深さがあると思います。

はるか遠くの昭和の時代に社会に出た人は、皆、頭のどこかに「昭和の根性論」が残って
います。

「昭和の根性論」では、「多少の無理をさせないと部下は伸びない」となりますが、
部下が自発的に無理なことににチャレンジするならまだしも、強制的に部下に有無を
言わさず無理をさせることが果たして正しいのでしょうか?

上司が自分に対して「昭和の根性論」をやっているうちは良いのですが、立場上逆らう
ことが出来ない部下に「多少の無理」を強制するのは、やはり問題です。

若手の技術者が辞めてしまう会社は、辞めていく社員をどのように考えているのでしょうか?

辞めざるを得なくなった若手はどんな気持ちだったのか?

どこかで知らず知らずのうちに「昭和の根性論」を押しつけてはいなかったのかと思います。